徳島県鳴門市|2番札所極楽寺は安産祈願と弘法大師手植えの長命杉が有名なお寺

四国霊場

四国八十八か所霊場第2番札所極楽寺は安産祈願で有名なお寺で、1番札所霊山寺からもすぐ近くなのであわせて参拝するのがおすすめです😆

道路から見える色鮮やかな赤い仁王門はインパクトがあり、境内は広くてとても開放的な雰囲気。江戸時代初期に建てられた歴史ある本堂と弘法大師お手植えといわれる「長命杉」など、見どころもいっぱいありますよ。

そこそこ大きな売店があり、買い忘れたものがあっても安心。

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極楽寺へのアクセス

極楽寺
〒779-0225
徳島県鳴門市大麻町檜字段の上12

極楽寺は県道12号線沿いにあり、場所はとてもわかりやすいです。霊山寺からは車で5分もかかりません。

高速道路を利用する場合、各インターからの所要時間は以下のとおりです。

  • 高松自動車道板野インターから5分
  • 神戸淡路鳴門自動車道鳴門インターから30分

極楽寺の駐車場

極楽寺には参拝客が無料で利用できる駐車場があります(普通車40台)。

公共交通機関でのアクセス

極楽寺に車以外で行く場合、JRとバス両方が利用できます。駅からはやや距離がありますが、徒歩圏内です。

JRを利用する場合

  • 阿波川端駅から1.1Km
  • 板東駅から1.5km

バスを利用する場合

  • JR徳島駅から徳島バス大麻線に乗車し、「二番札所前」バス停で下車すぐ

前後の札所

1番札所霊山寺から1.4km

3番札所金泉寺まで2.6km

極楽寺の御朱印

極楽寺は複数の霊場で札所となっているので、いただける御朱印は3種類あります。

  • 四国八十八か所霊場第2番
  • 阿波北嶺二十四薬師霊場第11番札所
  • 阿波西国三十三観音霊場(東部)第21番札所

四国八十八か所霊場

極楽寺は仁王門を入ってすぐ左手に納経所があり、そこで書いていただけます。

納経料:300円

極楽寺の御影

極楽寺で納経をすると、御本尊のお姿を描いた御影(おすがた・おみえ)が無料でいただけます。

カラーの御影をいただく場合は別途200円が必要です。

極楽寺の納経受付時間

極楽寺の納経受付時間は7:00~17:00までです。

極楽寺について

寺伝によれば、奈良時代(710年 – 784年)、行基の開基という。弘仁6年(815年)に空海(弘法大師)がこの地での21日間(三七日)の修法で阿弥陀経を読誦したところ満願日に阿弥陀如来の姿を感得したため、その姿を刻んで本尊としたといい、この阿弥陀如来の後光は遠く鳴門まで達し、魚が採れなくなったため、困った漁民たちが本堂の前に山を築いて光をさえぎったということから「日照山」と号するとされる
また、空海がその阿弥陀経を読誦した際、難産だった難波の女性が空海の加持により無事安産し、そのお礼にと木造大師像を寄進したのが大師堂の本尊である。そして、明治時代に同じく大阪住吉の女性が安産祈願をし、お告げにより四国遍路に出て無事男の子を出産したお礼にと修行大師像を寄進したのが、大師堂の向かって左前に立つ安産修行大師像である。これらのことから、当寺では子授け・安産の寺として随時祈祷祈願を受け付けていて、安産お守り・腹帯を授けている
なお、天正10年(1582年)に長宗我部元親の兵火により焼失し、万治2年(1659年)に徳島藩主蜂須賀光隆によって再建されている。

Wikipedia極楽寺(鳴門市)より引用)

極楽寺は奈良時代(710年~784年)に行基菩薩によって創建されました。弘仁6年(815年)に弘法大師がこの地で37日間の修業をしたとき、満願の日に阿弥陀如来が現れ、そのお姿を刻んで極楽寺の本尊としました。

修業の際に難産に苦しむ女性に加持祈祷をしたところ無事に出産し、御礼として奉納されたものが大師堂の本尊である木造修業大師像といわれています。

天正年間(1573年~1593年)の長宗我部元親の兵火で全焼していて、堂宇は江戸時代初期に徳島藩主により再建されました。

正式には日照山(にっしょうざん)無量寿院(むりょうじゅいん)極楽寺(ごくらくじ)といい、高野山真言宗のお寺です。

詳しくは公式サイトで。

極楽寺の御本尊

極楽寺の御本尊は阿弥陀如来座像。

御本尊は国の重要文化財に指定されている秘仏で、本堂裏の収納庫に安置されています。本堂では前立本尊を拝顔できます。

極楽寺の見どころ

境内の案内図

極楽寺には仁王門を入ってすぐに境内案内図があり、敷地が広いお寺です。個人的に気になる&おすすめの見どころを写真つきでご紹介します!参拝される前にチェックして、参考になさってくださいね。

鮮やかな仁王門

極楽寺の仁王門は赤と白のコントラストが鮮やかで、遠くからでもわかるほど目立ちます。こちらは昭和48年(1973年)に建て直されたもので、まだ新しさが残っています。

門の新しさに比べて風格ある硬派な金剛力士は江戸時代に作られたもので、肋骨も腹筋もバキバキでした。

中国風の手水舎

極楽寺の手水舎はなぜかゴリゴリの中国風で、四国霊場ではとても珍しい形式のものでした。柱にも屋根にも龍がいっぱいで面白いです。

内部の天井には天女の絵があり、四方には四天王もいてにぎやかですよ。

子育て地蔵

安産祈願で有名な極楽寺には子供に関する像が多く、こちらは赤ちゃんを抱いた「子育て地蔵」。

パンダ柄の前掛けがかわいい。極楽寺のお地蔵さまはみんなお揃いの赤い帽子とかわいい前掛けをしていて、とても大切にされています。

子授招福大師

子育て地蔵に続いて「招福子授大師」像があります。子授けと福を招くお大師さまです。

招福子授大師への御祈願には作法があります。

  1. ろうそく、お線香、お賽銭を供えて正面から礼拝する
  2. 階段の左側から上がり、お大師さまの体に触れて祈願する
  3. 右側の階段から下りて、正面から礼拝する

弘法大師お手植えの「長命杉」

弘法大師お手植えと伝わる樹齢1200年以上の「長命杉」は極楽寺のシンボルで、鳴門市の天然記念物に指定されています。長命杉の高さは15m、幹の周りは4.5mもある大木です。

この木に触れると家内安全や病気平癒、長生きの御利益があるといわれ、訪れる人が触れる範囲はテカテカになっていました。

長命杉の幹につながる紅白の綱からもパワーがいただけますよ。

願いを叶えてくれる「一願水掛不動尊」

ムッチリした童子をしたがえたこの不動明王の像は「一願水掛不動尊」といいます。水で清めながら願いごとをすると、どんな願いもひとつだけ叶えてくれるといわれていますよ。

水鉢からお不動さままでかなりの距離があり、水をかけるのは至難の業。そのせいか、手前の制吒迦童子(せいたかどうじ、左)と矜羯羅童子(こんがらどうじ、右)がびっちゃびちゃでした😂

巨大な仏足石

極楽寺には本堂へ続く階段の手前に「仏足石」があります。

昔は仏像を作るという習慣がなかったので、お釈迦さまの足跡が信仰の対象となっていました。四国霊場には他にも仏足石があるお寺がありますが、極楽寺の仏足石はかなり大きめで両足が揃っているのが珍しいです。

神仏習合のなごりがあるお寺

長命杉の手前にある二本の柱でできた門、なんとなく鳥居っぽいですよね🤔

これは「冠木(かぶき)門」といってお寺によくあるものだそうですが、四国霊場のお寺ではあまり見かけません。似たような形の「冠木鳥居」という鳥居がある神社もあります。

門の奥に見えるのは江戸時代後期に建てられた薬師堂で、こちらに阿波北嶺薬師霊場の札所本尊がお祀りされています。

本堂へ続く階段の両サイドには古びた狛犬がいました。こちらは阿形で、もちろん反対側には対になる吽形の狛犬もいます。ほとんどの人が気づかずに素通りしますが、今でも健気に聖域を守っていました🥺

江戸時代から残る本堂

極楽寺の本堂は江戸時代初期(1659年)に再建されたものが現存しています。階段から本堂までの距離が近すぎて、全景を写真に収めるのは難易度高めでした。

本堂の装飾には飛び出す獅子がいて、彫刻がとてもきれいでした✨極楽寺はお寺の建築や彫刻が好きな人にもおすすめですよ。

本堂の内部には極楽と地獄を描いた美しい掛け軸がありました。

極楽寺の本堂は基本的に開放されているんですが、2019年12月に参拝したときは「猿に本堂内を荒らされたので柵を閉めます」という残念なお知らせが…。

本堂の裏側には急角度な階段があり、この上で御本尊(本物)が厳重に保管されています。もちろん一般人は立ち入り禁止🙅‍♀️

境内でお掃除をしていたお寺の関係者と思われるおばあちゃんによると御本尊は黒いお姿をしていて、とても小さな像だとか。秘仏なので、おばあちゃんもこの20年間で文化財調査のときに一度チラ見しただけ。定期的な御開帳はしていないそうです。

「おもかる地蔵」で長いが叶うかチェック!

極楽寺の本堂と大師堂の間には「おもかる地蔵」や「抱き地蔵」と呼ばれる小さなお地蔵さまがあります。京都の伏見稲荷大社にある「おもかる石」のお地蔵さまバージョンですね。

極楽寺のおもかる地蔵は重く感じると願いが叶うのは遠く、軽く感じると近いうちに叶うといわれています。

コンパクトで両手にすっぽり収まるサイズのかわいいお地蔵さまですが、まさかの重量感でした😂軽く感じる人はいるんでしょうか。いや、いない(願望)。

おもかる地蔵さんはいつもおしゃれな帽子と前掛けをつけていて、よく衣替えをされています。新作はレースがゴージャスでした。こちらのお召し物は名古屋にお住いの方がいつも奉納されるそうです🤗

極楽寺のシンボル「安産大師」

大師堂の左手にあるのが極楽寺のシンボル、「安産大師」像です。

明治時代、夢に現れた弘法大師のお告げにしたがって四国遍路をした女性が、無事に出産できた御礼にと奉納したものです。極楽寺は安産祈願のお寺として古くから信仰を集め、現在も安産のお守りや腹帯を授与しています。

安産大師の前には安産祈願の絵馬がたくさん並んでいました。

珍しい「十界」の香炉

極楽寺はお線香をたてる香炉も独特で、仏教の世界観である「十界」が立体的に表されています。

仏教における「十界」
一番下から地獄界、餓鬼界、畜生界、修羅界、人界、天上界、声聞界、縁覚界、菩薩界、仏界という十の階層に分かれています。これは生命の状態を表し、仏教の生命観を分類したもので上に行くほどいい状態です。

コップを供える「願掛け地蔵」

仁王門を入ってすぐ目の前には願かけ地蔵があります。

こちらは宝暦8年(1758年)に作られた地蔵菩薩像で、このお地蔵さまに願かけをし、自分も好物を断つなど何らかの誓いをたてて精進・努力をすれば必ず願いごとを叶えてくれるといわれています。結局は自分次第!😂

願掛け地蔵にはコップに水をくんでお供えするため、願かけ地蔵の足元はコップだらけ。とても不思議な光景が広がっています。

小坊主くん

極楽寺の小坊主くんはまだ新しくてピカピカでした。

新しくてもやっぱり目はうつろ。

まとめ

極楽寺は入り口の仁王門は道路に面していますが、本堂は三方が山に囲まれていて、とても静かで落ち着く空間でした。広い境内には見どころがいっぱいで、本堂や大師堂などは歴史のある古いものでとても見ごたえがありました。

極楽寺は安産祈願で有名なお寺ですが、「長命杉」やどんな願いごとでも叶えてくれる「一願水掛不動尊」、「願掛け地蔵」にも祈願できるので、老若男女どなたでも御利益がありますよ。

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