四国八十八か所霊場は四国四県にまんべんなく札所が散りばめられていて、高知県には第24番から第39番までの16か寺があります。
このページでは高知にある16か寺のほか、あわせて参拝したい奥の院や番外札所をまとめました。
番外札所は数が多いため、御朱印がいただけるところだけを記載しています。
奥の院には専用の納経帳がありますが現地ではなかなか手に入らないので、必要な場合は事前に購入しておくのがおすすめです。
24番札所最御崎寺
高知県最初の札所となる24番札所最御崎寺(ほつみさきじ)。室戸岬の先端に位置し、「修行の道場」土佐の始まりにふさわしいお寺です。
24番札所奥の院
「一夜建立の岩屋」は、その名のとおり弘法大師が一夜で作ったという伝説が残る洞窟で、「観音窟」とも呼ばれます。最御崎寺の登り口(昔ながらの遍路道)にあり、近くに駐車場もあるようです。
納経は最御崎寺で行っています。
番外札所
■東洋大師(明徳寺)
24番札所よりもはるか手前にありますが、こちらも番外札所として御朱印がいただけます。高知県と徳島県の県境に位置する東洋町にあり、歩き遍路の方が宿泊できる通夜堂があるそうです。
■御厨人窟(みくろど)
弘法大師は室戸の洞窟で虚空蔵求聞持法を修法したとき、明け方に口に明星が飛び込んでくるという体験から悟りを開いたといわれています。その洞窟が、この御厨人窟。
弘法大師は御厨人窟での修行中に洞窟から見えた空と海だけの景色から、「空海」と名乗るようになったといわれています。ちなみに、「空海」の前は「教海」と名乗っていました。
25番札所津照寺
第25番札所津照寺(しんしょうじ)は高台から海を見下ろす絶景のお寺。お遍路さんの度肝を抜く急角度な階段は高所恐怖症だと辛い。。。
26番札所金剛頂寺
第26番札所金剛頂寺(こんごうちょうじ)は通称「西寺」と呼ばれます。「室戸三山」と呼ばれる、24番札所からの3か寺の最後を飾るにふさわしい見どころいっぱいのお寺でした。
番外札所
金剛頂寺の記事に書いた「金剛頂寺から4kmほど離れたところに「女人堂」と呼ばれる不動堂があり、女性はそこから遥拝していました。修行中の弘法大師も毎日そこからお寺まで行き来した(行道)といわれ、お寺がある場所は「行当(ぎょうとう)岬」と呼ばれています。」の不動堂(女人堂)は番外札所となっていて、納経は金剛頂寺で行っています。Googleマップだと”本”女人堂となっていますが、”元”女人堂では…?と思う今日この頃。
★弘法大師が修行をしていたのは女人堂からちょっと離れた「不動岩」という場所ですが、こちらは納経がない模様。
27番札所神峯寺
第27番札所神峯寺(こうのみねじ)はかつて「真っ縦」と評された土佐きっての難所です。現在は道路が整備されて少しだけ改善されましたが、それでも傾斜がヤバイ。
番外札所
極楽寺は弘法大師が四国巡錫中、極楽寺が位置する岬のさらに沖にある「千丈岩」と言われる岩場で修行した(又は修行の合間に衣を洗い汗を流した)という伝説がある番外札所。
・四国三十六不動霊場第15番札所
28番札所大日寺
第28番札所大日寺(だいにちじ)は高知市のお隣、南国市にあるお寺。幹線道路から山の方へ急な細い坂道を上がってのアクセスとなります。山門周辺では初夏は青紅葉、秋は紅葉が楽しめます。
28番札所奥の院
爪彫薬師(つめほりやくし)は28番札所大日寺の納経所から200mくらい奥にあり、参拝しやすい奥の院です。納経は大日寺で行っているので、合わせてお参りしてみては。
29番札所土佐国分寺
第29番札所土佐国分寺(とさこくぶんじ)は「土佐の苔寺」と呼ばれる美しい庭園があるお寺。境内すべてが国の史跡に指定され、こけら葺きの本堂は重要文化財に指定されています。
29番奥の院
南国市の山あいに落差30mという大迫力の「毘沙門の滝」があり、滝の近くに「毘沙門堂」という朱塗りのお堂があります。かつてはこの地に「滝本寺」という大きなお寺がありましたが江戸時代に荒廃、毘沙門堂だけが残ったものと考えられています。29番国分寺から30番善楽寺へ向かう途中にあり、「縁切寺(龍王院宗圓寺)」の看板が目印になります。
納経は国分寺で行っているので、参拝前でも書いていただけます。
30番札所善楽寺
第30番札所善楽寺(ぜんらくじ)は土佐神社の隣にあり、かつては別当寺として栄えました。境内にある「梅見地蔵」は首から上の病を治してくれると有名。
30番札所奥の院
善楽寺と第30番札所を争っていた安楽寺は、現在は30番札所奥の院となっています。全国的にも珍しい、「薫的和尚」というお坊さんを御祭神とする薫的(くんてき)神社の近くです。
30番元札所
土佐国一の宮・土佐神社は明治時代の神仏分離までは第30番札所でした。四国各県の一の宮はすべて四国霊場の札所だったようです。善楽寺のすぐ隣にあるので、合わせて参拝してみては。
31番札所竹林寺
第31番札所竹林寺(ちくりんじ)は四国霊場で唯一、文殊菩薩が御本尊で、四国霊場で4か寺にしかない五重塔もあるスペシャルなお寺。自然豊かな広い境内は華やかで見どころいっぱい。
31番札所奥の院
船岡堂(ふなおかどう)は竹林寺の境内にあり、参拝しやすい奥の院です。納経は竹林寺で対応。
32番札所禅師峰寺
第32番札所禅師峰寺(ぜんじぶじ)は小高い山の上にあり、雄大な太平洋を望む絶景のお寺です。ゴツゴツとした奇岩が無造作に転がる独特の雰囲気の境内には天然の迦楼羅(かるら)炎を背負う迫力のお不動さんも。
32番札所奥の院
岩屋寺観音堂(岩屋観音堂)は標高216mの山のほぼてっぺん、200m地点にあり、薬師寺からおよそ1kmの急な山道を登ってのアクセスとなります。かなり過酷な模様。
納経は山のふもとの薬師寺で対応、薬師寺は新四国曼荼羅霊場59番札所です。
33番札所雪蹊寺
第33番札所雪蹊寺(せっけいじ)は高知の観光名所・桂浜にほど近く、土佐の戦国武将・長宗我部家ゆかりのお寺。寺号は元親公の戒名からつけられ、本堂の奥には元親公の嫡男・信親公のお墓があります。
33番札所奥の院
住宅街の中にある山の中腹に聖観音を祀る小さなお堂があります。納経は雪蹊寺で対応。
・土佐西国三十三観音霊場第21番札所
34番札所種間寺
第34番札所種間寺(たねまじ)は高知市の端っこ春野町にあり、土佐市寄りの立地。高知市にある最後の札所で、安産祈願のお寺として有名です。
34番札所奥の院
四国巡錫中の弘法大師がしばらく滞在したと伝わる場所で、一夜で彫ったという薬師瑠璃光如来が御本尊。弘法大師作といわれる尊像は戦後に盗難にあい、現在は山の中腹の簡素な小屋に石仏が安置されています。
納経は種間寺で対応。
35番札所清瀧寺
第35番札所清瀧寺(きよたきじ)は山の中腹にポツンとあるお寺。境内に大きな「厄除け薬師如来」の像があり、胎内で戒壇巡りができます。
36番札所青龍寺
第36番札所青龍寺(しょうりゅうじ)は唐から帰国する弘法大師を嵐から救ったという波切不動が御本尊。近くには明徳義塾高校があり、本堂へ続く長い階段は相撲部の練習に使われ、元横綱・朝青龍のしこ名の元になったことでも知られています。
36番札所奥の院
唐に留学していた弘法大師が帰国するときに独鈷杵(とっこしょ)を投げ、落ちた所に堂宇を建立したいと発願。この地の木に引っ掛かっていたのを発見した弘法大師は波切不動明王を刻んで安置しました。お堂の前は土足厳禁、屋外なのに靴を脱いでお参りするという珍しい体験ができます。
納経は青龍寺で。
37番札所岩本寺
第37番札所岩本寺(いわもとじ)は四国霊場で最多の5体の御本尊がお祀りされていて、それぞれの御真言を唱えるのが大変。御本尊はすべて秘仏、60年に一度御開帳されますが、次回は2060年だそうで。80歳か…ギリいけるか。
本堂のカラフルで現代的な格子天井も必見です。
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37番札所奥の院
奥の院では「矢負い地蔵」の伝説がある地蔵菩薩をお祀りしています。岩本寺の大師堂が地蔵堂を兼ねていて、納経も岩本寺で対応。
37番元札所
38番札所金剛福寺
第38番札所金剛福寺(こんごうふくじ)は足摺岬の先端に位置する、最果て感のあるお寺。「補陀落(ふだらく)山」という山号が示すとおり、観音信仰の聖地。
★記事は準備中
38番前札所(番外札所)
現在のように四国霊場の札所番号を定めたのは土佐出身の僧侶・真念(しんねん)で、彼は「四国遍路の父」と呼ばれています。江戸時代前期に何度も四国を巡礼し、「四國邊路道指南(しこくへんろみちしるべ)」や「四國偏礼功徳記(しこくへんろくどくき)」という庶民向けのガイドブックを作成しました。遍路道にたくさんの道しるべや遍路宿を建立していて、遍路宿のひとつがこの「真念庵」。38番金剛福寺へ向かう途中にあるので、「前札所」とも呼ばれます。
納経は山のふもとにある民家で対応。
38番奥の院
白皇(しらおう)神社は金剛福寺の500mくらい手前にあり、神仏分離によって廃寺となった白皇大権現を合祀。神社が経営している「あしずりユースホステル」の受付で御朱印をいただけるそうです。
番外札所
38番札所金剛福寺から39番札所延光寺へ向かうには元来た道を引き返すか、竜串・大月方面を回るかの2つのルートがあります。竜串ルートを通るお遍路さんが昔から立ち寄っていたのがこの「月山(つきやま)神社」。変わった社名ですが、御神体が三日月型の石なんだとか。
かつては神仏習合の霊場で「守月山月光院南照寺」というお寺だったため、現在も境内に大師堂があるそうです。
★納経を希望する場合、前日又は当日に連絡が必要な模様。未参拝なので以下のリンク先サイトを参考にしました。
月山神社で納経する場合は、事前(前日等)に電話連絡(0880-75-5116)すること。また、当日の事前連絡は、321号線大浦集落周辺から。月山神社は辺鄙な地に。神社周辺は携帯電話の電波不届地帯のため使用できない。神主さんは社務所業務、買い物等で外出し、不在のことがある。到着すると神社に隣接する神主さん宅(社務所?)のインターホンで連絡すること。金剛福寺から月山神社まで約40㎞。年間に納経する人は300人程度のこと。
(とある歩き遍路の道しるべ「四国霊場番外編Ⅲ 月山神社」より引用)
39番札所延光寺
第39番札所延光寺(えんこうじ)は高知最後の札所。山あいのお寺ですが、「お寺の池にいた赤い亀が姿を消し、竜宮城から鐘を持ち帰った」という伝説があり、境内にはつぶらな瞳がかわいい亀の像があります。持ち帰ってきた鐘は高知県最古、国内でも7番目の古さ(911年)のもの。
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四国霊場まとめ
徳島の札所
愛媛の札所
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香川の札所
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