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高知県安芸郡|27番札所神峯寺は高知の難所!トイレに烏枢沙摩明王を祀る土佐の関所寺

四国霊場

四国八十八か所霊場第27番札所神峯寺(こうのみねじ)は「まっ縦(たて)」と呼ばれる土佐随一の難所。それもそのはず、標高569.9mの神峯山(こうのみねさん)の中腹に位置する高知県最高所の札所で、お寺に続く道は急角度な坂道。車でもアクセス不便な山の中にあります。

四国四県にひとつずつある「関所寺」で、神峯寺を打ち終えることも修行の道場・土佐の試練です。

駐車場から本堂までもかなりの距離があり、道中は坂道の角度がえぐいですが、参道には知らないと見過ごしてしまう見どころがいくつかありますよ。トイレ前の烏枢沙摩明王像をはじめ、本堂近くにはカラーの不動明王像があり、さまざまな仏様を拝顔できるのも見どころ。

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神峯寺へのアクセス

Googleマップでもわかるように、神峯寺は何もない山の中にあります。

お寺までは要所要所に案内標識や看板がいくつもあり、山に入ると一本道なので、場所はわかりやすいです。

神峯寺
〒781-6422
高知県安芸郡安田町大字唐浜2594

神峯寺の駐車場

神峯寺には30台駐車可能な駐車場がありますが、有料です。

駐車料金は納経所で支払うシステムで、車両によって値段が変わります。
・バイク100円
・軽自動車200円
・普通車300円

★神峯神社まで車で上がれるのでこれより奥にも車で行けますが、お寺側に駐車場はありません。

公共交通機関でのアクセス

神峯寺の周辺には駅もバス停もなく、車以外でのアクセスが困難です。

・土佐くろしお鉄道ごめんなはり線「唐浜(とうのはま)」駅から3.9km

・高知東部交通「東谷入り口」バス停から3.9km

前後の札所

26番札所金剛頂寺から27.5km

28番札所大日寺まで37.5km

神峯寺の御朱印

手水場の手前にある鐘楼の向かいに納経所があります。納経料は300円です。

神峯寺の御影

神峯寺で納経をすると、御本尊のお姿を描いた御影(おすがた・おみえ)が無料でいただけます。

カラーの御影をいただく場合は別途200円が必要です。

神峯寺の納経受付時間

神峯寺の納経受付時間は7:00から17:00までです。

神峯寺について

標高569.9mの神峰山の中腹、430m地点に位置しています。四国霊場では9番目の高さ、高知県では一番高い位置にある札所です。

もともとは神峯神社が四国霊場の札所で、神功皇后が戦勝祈願のために天照大神を祀った神社が起源。天平2年(730年)に聖武天皇の勅願によって行基菩薩が十一面観音像を刻み、神仏を合祀して開創しました。大同4年(809年)には弘法大師が堂宇を建立し、「観音堂」と名づけたといわれています。

現在の神峯神社の本殿下の社務所にお寺があったそうですが、明治初期の神仏分離によって廃寺となり、本尊も26番札所金剛頂寺に預けられた時期もありました。明治20年(1887年)に堂宇を再建して神峯寺に本尊を戻し、札所に復帰しています。

四国霊場に4つある関所寺のひとつで、神峯寺は「土佐の関所」とも呼ばれています。これは昔の国境などにあった一般的な”関所”とは違い、「悪人は境内に立ち入ることができない」という信仰的な意味合いのもの。邪悪な心を持つ者や行いが悪い者が関所寺に入ると弘法大師が仏罰を下すといわれています。

四国霊場の関所寺
19番札所立江寺(徳島県・四国霊場の総関所)
27番札所神峰寺(高知県)
60番札所横峰寺(愛媛県)
66番札所雲辺寺(香川県)

正式には竹林山(ちくりんざん)地蔵院(じぞういん)神峯寺(こうのみねじ)といい、真言宗豊山派のお寺です。

神峯寺の御本尊

御本尊は十一面観音。

神峯寺は御本尊が地蔵菩薩ではなく、地蔵要素がまったくないのに「地蔵院」という院号なのは不思議に思いますが、茨城県の真言宗寺院から寺格を移して再興したためです。

出世の御利益

神峯寺には出世の御利益があるといわれています。三菱財閥の創設者、岩崎弥太郎の母は神峯寺まで21日間日参し、息子の成功を祈願しました。

ちなみに、岩崎家から神峯寺までは片道20km。明治時代なのでまだ現在のような舗装された道路はなく、もちろん裸足で交通手段は徒歩、土佐最大の難所「まっ縦」の現役時代にやりとげたそうです。母の愛、すごい。

岩崎弥太郎は高知県安芸市(旧安芸郡井ノ口村)出身で、神峯寺から28番大日寺へ向かうとき、国道55号線には「岩崎弥太郎生家」の看板が見えました。

神峯寺の見どころ

これが土佐の難所「まっ縦」

神峯寺までの道のりは「まっ縦」と呼ばれる土佐最大の難所。車の場合はスピードが出ない程度であまり難所感はありませんが、駐車場からはたっぷりと体感できました。

自動車教習所並みのS字カーブの連続で、ふくらはぎから太ももにかけて普段使うことのない筋肉が悲鳴をあげます。

道中はところどころに石仏や丁石があり、こんな面白い像も。よく見ると「同行二人」と書かれていて、文字が顔みたい。

仁王門の手前には小松直幹翁の像もあります。『いやいや、このおじいちゃん誰やねん(笑)』と思った?まっ縦に道路を通した神のような方です、ひれ伏してください。

覚えてますか安楽寺

第6番札所安楽寺の本堂には、お遍路をして難病が治ったという方が奉納した大きな薬師如来像がありましたよね。覚えていますか?

奉納したのは愛知県の水谷さんご夫婦。奥様が脊椎カリエスという難病を患い、大学病院にもさじを投げられ、病気平癒祈願のため四国遍路を発願されました。これは安楽寺住職のすすめだそうです。

歩けない奥様を旦那様がおんぶして遍路旅をされていましたが、「まっ縦」と呼ばれるこの神峯寺の坂道では奥様が背中から落ちてしまうアクシデントが。

こんなえぐい坂道で落ちてしまうと奥様の容体が心配ですが、お参りを終えると自力で歩けるほどにまさかの急快復。無事に結願したご夫婦は病気快癒のお礼として、安楽寺に薬師如来像を奉納されたそうです。

この奇跡を伝えるのが坂道の途中にある「水谷夫妻愛の碑」で、奥様が落ちてしまったのはまさにこの場所だそうです。

石碑の中央には旦那様の背中から落ちてしまった奥様に十一面観音と弘法大師が御利益ビームを浴びせている絵があります。

鳥居と仁王門が並ぶ

仁王門と鳥居がせめぎあう、ぎゅうぎゅうに密集した入り口で神仏習合色が濃いお寺です。この鳥居はさらに上にある神峯神社の二の鳥居で、一の鳥居は山のふもとにあるそうです。

神峯寺と神峯神社、入り口は隣り合っていますが境内はつながっていないので、左の仁王門へ進んでください。

神峯寺の金剛力士は真っ赤っかなボディに色鮮やかなお衣装です。

トイレの神さま「烏枢沙摩明王」

仁王門からすぐ大きなトイレがあり、そこには大きな「烏枢沙摩明王」像があります。

烏枢沙摩明王(うすさまみょうおう)
「五大明王」の一尊。もとはインドの神さまで、この世の一切の汚れを焼き尽くすという御神徳があります。あらゆる不浄を炎で浄化することから、今では「トイレの神さま」としても信仰されています。

納経所では烏枢沙摩明王のお札の授与もありますよ。「厠(かわや=トイレ)守護」、どストレートなネーミングが清々しいです。お札はたしか500円でした(うろ覚え)。

このお札を貼ると烏枢沙摩明王さまがトイレを守ってくれます。毎日掃除をしてトイレをきれいに保ち、御真言『おん くろだのう うんじゃく』を唱えると下のお世話にならないといわれています。婦人科系や下半身の病気平癒にも御利益があるそうです。

四国霊場のお寺のトイレではたまに烏枢沙摩明王がお祀りされていますが、これほど巨大な像は他にありません。

トイレの奥にはシンプルな門柱があり、ようやく境内です。お疲れさまでした。

本堂までも「まっ縦」でした

残念なお知らせですが、本堂に行くにはまだ階段があります。この階段は160段くらいでもちろん急角度、回避ルートはありません(絶望)。

でも大丈夫、しっかりした手すりがあり、まあまあ登りやすいです。階段のまわりはきれいに手入れされた庭園になっているので、見学しながらゆっくり行きましょう。

階段の上では「みちびき弘法大師」というお大師さん像が迎えてくれますよ。こちらは四国巡錫中のお大師さんをイメージしていて、足の指一本一本までリアルに作られています。

神峯の水

本堂への階段脇に手水舎があるので、忘れずにここで清めていきましょう。奥には日本名水百選、土佐の名水40選のひとつ「神峯の水」という湧き水があり、水子地蔵も祀られています。

この神峯の水にも霊験エピソードがあり、病気平癒の御利益があるそうです。

「神峯の水」の霊験
ある女性が病気に悩んでいたとき、弘法大師から水を飲ませてもらう夢を見ました。その夢を見たあと病気は無事完治し、夢に出てきた湧き水が気になって全国を探して周ったところ、「神峯の水」にたどりついたとか。

やっとたどりついた本堂

本堂は屋根がなんとなく神社っぽい雰囲気です。御本尊の十一面観音は秘仏で、本堂の中は見えません。

本堂は傷みがありかなり古そうで、明治20年(1887年)に堂宇が再建されたときのものと思われます。

本堂左には地蔵堂があり、大小さまざまな石仏が50体ほど納められています。色とりどりの前掛けがカラフルでした。

聖観音堂

現在の大師堂ができるまではこちらが大師堂で、本堂とは回廊でつながっていたそうです。

現在は経堂を兼ねた観音堂となっていて、聖観音立像を拝顔できます。こちらに納められている経は参拝者が奉納した写経です。

仏足石

観音堂の前には仏足石があります。四国霊場でよく見かけるタイプ。

カラーな不動明王

本堂から大師堂へ向かう途中には珍しいフルカラーな不動明王像があります。

不動明王の特徴のひとつが青黒い肌ですが、このお不動さんは人間っぽい赤みのある肌色です。いかつい顔と人間離れした肌色から不動明王が怖いと感じる人も多いそうですが、このお不動さんなら親しみやすいかも。むしろイケメンで女子歓喜。

右手には三鈷剣がありますが、左手には羂索がなく手ぶら。どっか飛んで行った?

羂索(けんさく・けんじゃく)
三鈷剣とともに、不動明王の必須道具のひとつ。煩悩から抜け出せない人々をひっぱり上げて救うための投げ縄で、悪いやつを縛ったりもするよ!

納経所にはコロンとしたかわいい不動明王おみくじがありました。こちらは通常通りの青い肌のお不動さんで、陶器でできています。

お不動さんおみくじ:500円

この不動明王おみくじは26番金剛頂寺にもありました。

▼持ち帰ったおみくじの整理に便利!▼

六地蔵

大師堂は本堂よりもやや高い位置にあります。大師堂へ向かう階段沿いには六地蔵。

六地蔵(ろくじぞう)
魂が輪廻を繰り返す6つの世界(地獄道、餓鬼道、畜生道、修羅道、人道、天道)=六道輪廻を救済する地蔵菩薩の6つの化身。

階段下から地獄→餓鬼→畜生とステップアップして行き、一番上が天道です。天道の地蔵菩薩が手に持っているものがこん棒に見えてしかたない。「天人に悟りを得させる」という使命を帯びた地蔵さまなのに、無駄に殺傷能力高そう。

大師堂

大師堂は平成4年(1993年)に落慶したもので、神峯寺では一番新しいお堂です。本尊の弘法大師坐像は新しく作られたものですが、明治時代に見つかった「光現大師」と呼ばれていた石像が胎内に納められています。

大師堂の左側には弘法大師の誕生から入定までの軌跡を記した年表があり、納経所で紙のものが買えるそうですよ。

小坊主くん

神峯寺の小坊主くんは大師堂前にいました。

まとめ

神峯寺は「まっ縦」と呼ばれる土佐最高所・土佐の難所、さらに関所寺でもあります。隣接する神峯神社が前身で、神峯神社の起源は神功皇后の時代にさかのぼります。

古くからある神聖な場所なのでいろいろな霊験エピソードがあり、現在でもその奇跡にふれることができました。

■おさえておきたい神峯寺の御利益スポット

  • 岩崎弥太郎の母が息子の出世祈願をしたお寺
  • 夢で見た弘法大師の水で病気が治った「神峯の水」
  • 難病が治った「水谷夫妻愛の碑」

とくに病気平癒、出世祈願の御利益が有名です。

広い境内にはいろいろな仏さまがお祀りされていますが、他のお寺では見かけない珍しい仏さまも。

■神峯寺で見るべき!珍しい仏さま

  • 彩色がある不動明王
  • 四国霊場最大(たぶん)の烏枢沙摩明王

トイレの神さまとしても信仰される烏枢沙摩明王は、納経所でトイレに貼るお札を頒布しています。

神峯寺を参拝するときは御利益スポットや珍しい仏さまをチェックしてくださいね。

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