四国八十八か所霊場第13番札所大日寺は徳島市一宮町にあります。一宮町は徳島市のはずれの神山町に隣接した山あいの町ですが、平地にあるので参拝はしやすいです。
13番札所大日寺といえば四国霊場唯一の外国籍の住職ということだけが注目されがちで、境内の雰囲気などは調べてもあまり情報がありません。交通量の多い道路に面しているので境内はそれほど広くはありませんが、参拝してみると大日寺にはいろいろな見どころがありました😆
13番札所大日寺へのアクセス
大日寺は県道21号線に面しているので、場所はわかりやすいです。
駐車場から大日寺へ向かうときは歩道がないので、車には気をつけてください💦狭い道ながら交通量が多く、けっこうなスピードで車が通過します。
- 徳島自動車道藍住インターから11.1km
- 高松自動車道板野インターから14.1km
13番札所大日寺の駐車場
大日寺には参拝者が無料で利用できる駐車場があります(普通車15台)。
駐車場はお寺から少し離れた場所にありますが、境内までは徒歩2分程度です。
公共交通機関でのアクセス
13番札所大日寺に車以外で行く場合は、駅からはかなりの距離があるため、バスを利用します。
- JR徳島線府中(こう)駅から4.1km
- JR徳島駅から徳島バス(神山線、天の原西線、一宮線)に乗車し、「一宮札所前」バス停で下車すぐ
前後の札所
12番札所焼山寺から20.8km
14番札所常楽寺まで2.3km
13番札所大日寺の御朱印
大日寺は山門の正面に納経所があります。納経料は300円です。
四国霊場では僧侶に御朱印を書いていただけること自体が少ないですが、大日寺ではご住職に書いていただくことができました。
四国霊場とは別に四国三十三観音霊場第5番札所の納経もあります。希望される方は忘れずに。
13番札所大日寺の御影
大日寺で納経をすると、御本尊のお姿を描いた御影(おすがた・おみえ)が無料でいただけます。
カラーの御影をいただく場合は別途200円が必要です。
13番札所大日寺の納経受付時間
大日寺の納経受付時間は7:00~17:00までです。
13番札所大日寺について
大日寺は道路をはさんで一宮神社と向かい合っています(左が大日寺、右が一宮神社)。
本来は一宮神社が四国霊場の札所で、大日寺は一宮神社の別当寺でしたが明治時代の神仏分離により「大日寺」として独立しました。
創建は弘仁6年(815年)、この地で修行をしていた弘法大師が大日如来のお告げによって大日如来像を刻み、堂宇を建立したと伝わっています。
近くに一宮城があったことから、天正年間(1573年~1592年)に長宗我部元親による兵火で大日寺一帯が焼失しました。江戸時代初期に3代目徳島藩主・蜂須賀光隆公によって一宮神社とともに再建されています。
正式には大栗山(おおぐりざん)花蔵院(けぞういん)大日寺(だいにちじ)といい、真言宗大覚寺派のお寺です。
大日寺の御本尊
13番札所大日寺の御本尊は十一面観世音菩薩、一宮神社の本地仏だったものが移されました。
弘法大師が刻んだもともとの御本尊の大日如来は秘仏で、現在は脇侍となって右側の厨子に納められています。
格子の隙間からは本堂の中が見えず、御本尊を拝顔することはできません。
13番札所大日寺の見どころ
大日寺で個人的に気になる&おすすめの見どころを写真つきでご紹介します!参拝される前にチェックして参考になさってくださいね。
シンプルな山門
大日寺の山門は鐘楼門でもなく仁王門でもなく、シンプルなスタイル。1番札所から順に参拝した場合、初めて見る形の門です。以前は石柱だけでしたが、平成に入って門が新設されました。
門と階段の間が狭いうえに階段の下はすぐ車道なので、正面の写真は向かいの一宮神社からしか撮影できません。
大日寺は山門にも本堂にも菊の御紋入りの幕があり、瓦にもふんだんに使われていますが、調べた限りは勅願所ではなさそうです。もともとの札所である一宮神社は伊勢神宮外宮にお祀りされている豊受大神(トヨウケノオオカミ)と同一神とされる「大宜都比売(オオゲツヒメ)」をお祀りした神社で、大日寺は一宮神社の別当寺だったことが由来…なのでしょうか🤔
ゴージャスな本堂
11番札所藤井寺は屋根がゴージャスだという印象がありましたが、13番札所大日寺では本堂全体がゴージャス。見とれてしまい、あらゆる角度から眺めて本堂周辺を長時間ウロウロしてしまいました。
彫刻がとても立派で、お寺の建築には詳しくありませんが1番札所から12番札所までとは違うタイプの建築様式でした。
参拝したのが節分シーズンだったので、本堂前には行事用の特設ステージ付きです。
賓頭盧尊者
本堂にはぜいたくに座布団2枚重ねの賓頭盧(びんずる)尊者がいました。
「びんずるさん」と呼ばれるなで仏で、自分の体の悪いところと同じところをなでると病気が治るという信仰があります。
やや小さめのびんずるさんはむき出しなので、全身なで回せるタイプ。
本堂前には像が並ぶ
手水舎から本堂までは左側にいろいろな像が並んでいます。
一番手前は水子地蔵で、むっちりした赤ちゃんが地蔵菩薩に群がっていました。
大師堂
本堂の向かいには大師堂があります。大師堂も他の札所より彫刻がゴージャスでした。
本堂と同じく、御本尊の大師像は拝顔できません。
大師堂の奥には参拝者用のトイレがあります。
倶利伽羅龍王
3番札所金泉寺以来の倶利伽羅(くりから)龍王です。
倶利伽羅龍王がいるのはしあわせ観音の奥の池の前、七福神に囲まれてたたずんでいる小さめの石像なので、お見逃しなく💁♀️
倶利伽羅龍王は不動明王の化身で、剣にからみついた独特のスタイルの龍には商売繁盛、必勝祈願、安産祈願、交通安全、家内安全のオールマイティーな御利益があります。
四国霊場のお寺ではなかなか見ることができないので、見かけたときは忘れずに拝んでおきましょう👏
しあわせ観音
合唱した手の間に観音さまがいるという、斬新なスタイルの「しあわせ観音」。山門を入ってすぐ目に入るので、かなりインパクトがありました。四国霊場のお寺ではあまり見かけないタイプの変わった観音さまです。
中には極彩色の像があり、手の中には天女がいてとても鮮やかな模様になっていましたよ。この写真では逆光で内側が見えにくいので、ぜひ大日寺で実物を見てくださいね。
小坊主くん
13番札所大日寺は本堂と大師堂ダブル小坊主くんでした。
大師堂のほうは撮り忘れ。
向かいには一宮神社
13番札所大日寺のすぐ前には元札所の一宮神社があるので、ぜひこちらにも参拝されてみては。一宮神社でも御朱印がいただけますよ。
まとめ
参拝した人の感想では「ご住職が韓国籍女性」「しあわせ観音があった」ばかりで、事前に調べた限りでは13番札所大日寺の見どころはほとんどわからなかったです💦
それでも、実際に行ってみると本堂の素晴らしい彫刻に長時間見とれて、倶利伽羅龍王もいて、コンパクトな境内ながら楽しく拝観できました😆
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