兵庫県洲本市|洲本八幡神社は洲本城のふもとに鎮座、広い境内に日本三大狸も祀る

淡路島の御朱印

洲本八幡神社は淡路島の真ん中あたりに位置する洲本市にある神社。

洲本城がある三熊山のふもとにあり、広い境内には見どころがいっぱい灯籠もいっぱい。洲本御殿から移築された「金天閣」や徳島藩主をお祀りした国瑞彦護国神社もあり、淡路島の歴史が凝縮されています。

日本三大狸に数えられ、芸能の神さまとして知られる「芝右衛門狸」もお祀りされていて、境内にはかわいい狸の像もありますよ。

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洲本八幡神社へのアクセス

洲本八幡神社
〒656-0024
兵庫県洲本市山手2丁目1-10
  • 神戸淡路鳴門自動車道洲本インターから6.5km
  • 洲本警察署の西側

洲本八幡神社の駐車場

参道がまさかの月極駐車場で、鳥居の周りにも車がいっぱい。入り口にある小屋には駐車料金が掲示してありますが、洲本八幡神社に参拝する場合は無料で利用できました。

公共交通機関でのアクセス

  • 洲本高速バスセンターから約1km
  • 淡路交通「公園前」バス停で下車、徒歩2分

洲本八幡神社の御朱印

拝殿の右手に社務所があり、ご不在の場合は社務所にあるインターホンで呼び出しできます。

御朱印の初穂料:お気持ち(300円が目安)

以下の兼務社の御朱印も洲本八幡神社社務所でいただけます💁‍♀️

  • 国瑞彦護国神社(八幡神社奥)
  • 八王子神社(洲本市小路谷 洲本城跡)
  • 洲本神社(洲本市海岸通2丁目4-18)

洲本八幡神社について

正確な創建年は不明ですが、縁起によると永祚2年(990年)に国司・藤原成家によって国家の安寧と繁栄を祈願して創建されました。もっと早い年代の淳仁天皇(在位758年~764年)による創祀という説もありますが、少なくとも1000年以上の歴史がある神社です。

室町時代末期には三熊山に洲本城を築いた安宅秀一が洲本八幡神社にこもって祈願し、洲本城の鎮守として代々洲本城主に崇敬されました。江戸時代になると洲本城は三熊山の山頂からふもとに移され、洲本八幡神社の目の前に置かれました。

洲本城は徳島藩の代参所にもなり、藩主・蜂須賀家と洲本城代・稲田氏の祈願所として格別の崇敬を受けています。

▼詳しくは公式サイトで▼

洲本八幡神社の御祭神

御祭神は誉田別命(ホンダワケノミコト)、応神天皇。

配祀神として神功皇后(応神天皇の母)、ヒメノカミとクラオカミ(龍神)がお祀りされています。

洲本八幡神社の御利益

藤原成家が淡路国への赴任の際、苦難に見舞われて苦しんでいたところに洲本八幡神社の大神が現れ、進むべき方向を示されたことで難を逃れたと伝わっています。

このことからすべての人々を苦難から救って進むべき方向を示す神、開運開きの神として崇敬されています。

洲本八幡神社の見どころ

洲本八幡神社で個人的に気になる&おすすめの見どころを写真つきでご紹介します!参拝される前にチェックして参考になさってくださいね。

参道から随神門もチェック!

参道に歴史を感じる古びた手水舎は少し傾いていて、支柱で支えられています。手水鉢の位置がやたらと低くて、ちょっととまどいました。中腰にならないと届かない。

水口の龍は腕も角もなく、蛇みたいにちんまりしょんぼりな守ってあげたい系吐水龍(とすいりゅう)でした😂

手水舎と同じく、歴史がありそうな古びた随神門がそびえています。随神さんのお姿は見えませんでした。

洲本八幡神社は巨木マニアにもおすすめ!随神門近くにある幹回り6.7mの楠は兵庫県で4番目に大きい木だとか。「千歳の楠」と呼ばれていて樹齢は1000年以上、健康長寿のシンボルとして信仰され、「楠宮神社」としてお祀りされています。

また、御本殿がある玉垣内(八坂神社横)にも兵庫県で7番目に大きな木があるそうで、こちらは2本の木がからまるように立つ姿から「寄り添いの木」と呼ばれ、夫婦和合のシンボルとして信仰されています。

随神門前の狛犬さんは首周りの巻き毛がキュートでした。

阿形の狛犬は山の上にある洲本城を見つめています。洲本八幡神社だけでなく、淡路島の狛犬はみんなしっぽが特徴的でした。もみじ饅頭っぽくてかわいいですね。

灯籠多すぎな拝殿

洲本八幡神社でいちばん印象に残っているのが灯籠。数の多さから今でも多くの人から崇敬されているのがよくわかりますが、いくら何でも多すぎない?

拝殿前にあるのは古く、サイドにあるのは新し目でした。

灯籠の数、サイドはもっとすごい。やっぱり多すぎない?

拝殿前の狛犬はブサカワ系で満面の笑み、お手てにはかわいいカバー付きでした。前掛けじゃなくて足カバーは初めて見たかも。

こちらの狛犬は文化6年(1809年)製の割と古いものでした。

洲本は日本三大名狸のふるさと!

拝殿の左手にはやたらとポップな狸の像があります。これは「芝右衛門」という狸で、もともとは大阪の中座にお祀りされていました。

芝右衛門狸(しばえもんだぬき)
淡路狸の頭領で佐度の団三郎狸、屋島の太三郎狸とともに日本三大名狸に数えられる。
人間に化けて木の葉のお金を使ういたずらもするが、山で道に迷った人間をふもとまで送り届けるなど親切な狸だったので洲本では愛されていた。
あるとき大阪で大人気の芝居があると聞いて人間に化けて見物に行くが、木の葉のお金を使ったことで狸と分かり、番犬にかみ殺されてしまう。芝右衛門の死後、中座は急に客入りが悪くなり『狸の祟りではないか』と噂された。芝居小屋に芝右衛門を祀ると客足が戻って繁盛し、それ以降「人気の神」として信仰された。

「芝右衛門大明神」は人気の神・芸能の神・商売繁盛の神として、片岡仁左衛門さんや藤山寛美さんなどの役者さんや芝居関係者に大事にお祀りされていました。平成11年(1999年)に中座が閉館となったため、翌年に洲本へ里帰りして洲本八幡神社の境内にお祀りされています。現在でも芝右衛門は多くの芸能人から信仰され、ピアノの上達など芸事の神様としても崇敬を受けています。

芝右衛門が木の葉をお金にかえた民話から洲本八幡神社境内の木の葉は金運のお守りといわれ、芝右衛門の像と写真を撮ると幸運を招くといわれていますよ🙆‍♀️

また、芝右衛門は洲本城に鎮座する八王子神社の神さまのお使いともいわれ、洲本城にも芝右衛門を祀った小さなお宮があります。

境内社いろいろ

洲本八幡神社は広い境内にいくつか境内社があります。参拝時にいただいた「洲本八幡宮参拝の栞(しおり)」によると、大神社・天満神社・白髭稲荷神社・平野神社・高良神社・八坂神社・春日神社・愛宕神社・楠宮神社・淡路代参社の10社があるようです。

こちらは天照大神をお祀りした小さなお社ですが、社名は不明。狛犬さんはまだ新しくてピカピカでした。

その隣には伊勢神宮の遥拝所もあります。随神門の右側は天照大神押しが強いエリアでした。

左側は菅原道真公をお祀りする天神社。こちらが”参拝の栞”にある「天満神社」かな?

玉垣にある立体的な梅の紋がかわいい。

吽形の狛犬は新種の生きもののような衝撃のお顔立ちです。

「なで牛」は撫でさせる気を感じないほど遠くにいますが、玉垣の右側から中に入れるようになっていました。

拝殿の右側には千本鳥居のように連なる朱塗りの鳥居と、ここにも両サイドからの圧迫感がある灯籠群。奥にはお稲荷さんがお祀りされています。

鳥居をたどっていくと、お稲荷さんは御本殿の真後ろに鎮座していました。逆光で見えないですが鳥居の扁額には「白髭神社」とあり、”参拝の栞”にある「白髭稲荷神社」の模様。

白髭稲荷神社は弘法大師とゆかりが深い神さまで、真言宗の寺院にお祀りされていることが多いです。隣接する国瑞彦護国神社がある場所はかつて洲本八幡神社の別当寺の龍宝院があったので、その名残…かな?🤔

別当寺(べっとうじ)
江戸時代以前の神仏習合時代に神社を管理するために置かれた寺院。昔は神前読経など、神社の祭祀も仏式で行っていました。

お稲荷さんのお隣のお宮は愛宕神社と春日神社がドッキングしていました。

たくさんの石の祠をまとめたエリアもありました。圧巻です。こちらはどこかお世話する人がいなくなった地域から集められたものでしょうか。かわいらしい狛犬さんもいましたよ。

すぐ隣には国瑞彦護国神社

洲本八幡神社の隣には国瑞彦護国神社があり、八幡神社と国瑞彦護国神社を総称して「洲本八幡神社」というそうです。境内はつながっているので、あわせてお参りを。

国瑞彦護国神社側からも山の上にある洲本城がバッチリ見えました。

拝殿の周りには桜の木があり、「蜂須賀桜」も植えられています。

蜂須賀桜(はちすかざくら)
徳島城御殿にあった早咲き桜の一種で、藩主の名前がついているとおり代々藩主に愛されていました。

洲本八幡神社は阿波国と淡路国が決裂する原因となった「庚午事変」では負傷兵の救護所となったため、友好の証として2015年に徳島のNPO法人から贈られたものです。

庚午事変(こうごじへん)
徳島藩のお家騒動、徳島藩の一部の武士が淡路国としての独立を画策した家老・稲田家家臣を一方的に襲撃した事件。徳島の黒歴史のひとつ。

国瑞彦護国神社の御祭神は徳島藩藩祖・蜂須賀家政公、最後の藩主・蜂須賀茂韶(もちあき)公。洲本出身の護国英霊が配祀されています。

明治10年(1877年)に徳島市の国瑞彦神社から御分霊を迎え、洲本八幡神社の別当寺跡に創建されました。

徳島市の国瑞彦神社は「くにたまひこ」なんですが、兵庫県神社庁によると国瑞彦護国神社は「くにみずひこ」と読むようです。なんで?🤔

国瑞彦護国神社の御朱印

国瑞彦護国神社の御朱印は洲本八幡神社の社務所でいただけます。

御朱印の初穂料:お気持ち(300円が目安)

江戸時代初期の建築様式が残る「金天閣」

国瑞彦護国神社の隣には謎の大きな建物が。

これは洲本城が三熊山のふもとに移されたときに作られた「洲本御殿」の一部で、明治維新によって洲本城は取り壊されましたが玄関と書院のみ洲本八幡神社境内に移築されました。

「金天閣」と呼ばれ、洲本城関係では唯一現存する建造物です。

2代藩主・蜂須賀忠英(ただてる)公が寛永18年(1641年)に建てた「金天閣」は蜂須賀家の栄華と江戸時代初期の建築様式を現在に伝えるとても貴重なもので、兵庫県指定文化財となっています。

移築によって少し手が加えられていますが、内部は当時のままだとか(通常は内部を見ることはできません)。玄関部分には蜂須賀家の家紋が刻まれています。

まとめ

洲本八幡神社は境内のどこからでも洲本城が見え、洲本の中心部に鎮座しています。創建から1000年以上の歴史があり、奉納灯籠の数から今でもとても崇敬されていることがわかります。境内には徳島藩主を祀った国瑞彦護国神社や洲本御殿の一部もあり、近代の歴史も感じることができました。

御祭神の開運パワーや芝右衛門狸の金運アップなど授かれる御利益も多いので、洲本に行くときはぜひ参拝してみては。

いただける御朱印は4社分ありますが、以下の2社は洲本八幡神社とお隣の国瑞彦護国神社を参拝すると拝受できます。

  • 八幡神社
  • 国瑞彦護国神社

以下の2社は境外にあり、洲本神社は洲本八幡神社から300m~400mくらいの場所、八王子神社は洲本城にあります。合わせてお参りしてみては。

  • 洲本神社(洲本大明神・春日神社とも)
  • 八王子神社

おすすめのお立ち寄りスポット

洲本八幡神社の近くには御朱印がいただける神社が複数あり、淡路島で御朱印めぐりをするなら洲本エリアはおすすめです🙆‍♀️

洲本城跡

「淡路水軍の城」洲本城ではお城の御朱印「御城印」もいただけます。石垣は築城当時のものが残っていますが、天守は昭和初期に作られたコンクリート製のもの。日本最古の模擬天守だそうです。

御城印は2種類あり、山のふもとの淡路市立淡路文化史料館にて200円で購入できます。

淡路島弁財天(厳島神社)

洲本八幡神社から車で2分くらい、歩いても行けるほどすぐ近くに「淡路島弁財天」と呼ばれる厳島神社があります。境内には狸の神さまもいて、達筆な御朱印がいただけます。

洲本神社

洲本八幡神社で御朱印がいただける「洲本神社」は洲本八幡神社から300mくらいの場所にあります。Googleマップでは「洲本大明神(春日神社)」となっていました。

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