護国寺(ごこくじ)は賀集八幡神社の隣にあり、南あわじ市を通る幹線道路からのアクセスが便利なお寺。鮮やかな朱塗りの仁王門とゴージャスな屋根瓦が印象的です。
淡路島七福神では布袋尊をお祀りしていて、ハッピー券持参で拝観料200円を納めると本堂に上がって御本尊の前でお参りができます。
覚住寺→万福寺→護国寺→智禅寺→長林寺→宝生寺→八浄寺の順に巡礼
護国寺へのアクセス
国道28号線と県道31号線の八幡交差点からすぐ、道路から賀集八幡神社の鳥居が見えるので目印になりました。賀集八幡神社の参道の途中に護国寺があります。
- 神戸淡路鳴門自動車道「西淡三原」インターから車で10分程度
護国寺の駐車場
護国寺には参拝客が無料で利用できる駐車場があり、大きな看板があるので駐車場の入り口もわかりやすいです。隣接する賀集八幡神社の駐車場とは別なのでご注意を。
公共交通機関でのアクセス
淡路島には鉄道がないため、車以外で行く場合は路線バスを利用します。
- 洲本バスセンター又は福良バスターミナルから縦貫線に乗車し「御陵前」バス停で下車、徒歩10分
護国寺の御朱印
淡路島七福神の専用納経帳を購入しました。
専用納経帳には最初から墨書きと印が押されていて、左上の日付印のみ押していただきます。
普通の御朱印帳を持参して書いていただくこともできます。料金は300円ですが、専用納経帳の場合は納経料込みなのでお寺ごとの支払いはありません。
こちらが御本尊の大日如来の御朱印、書置きもあるそうなので御朱印帳を忘れても安心🙆♀️納経料は300円で御本尊のお姿を描いた御影(おすがた・おみえ)つきでした。
護国寺のお接待
淡路島七福神霊場では、ハッピー券持参で参拝するとお寺ごとにいろいろなお接待(お土産)がいただけます。
護国寺ではかわいいオリジナルキャラの布袋さんポケットティッシュをいただきました。このオリジナルキャラはグッズがいろいろあり、本堂内の売店で購入できます。
護国寺の納経受付時間
淡路島七福神の納経受付時間は8:00から17:00までです。
護国寺について
正確な創建年は不明ですが、京都の石清水八幡宮を開いた行教によって開創されたといわれています。明治時代までは隣接する賀集八幡神社の神宮寺で、古くは淡路国守護の細川氏に保護されていました。
至徳3年(1386年)に賀集八幡神社ともども火災で焼失、以降は荒廃していましたが寛永8年(1631年)に徳島藩主・蜂須賀家によって再建されました。この再建によって蜂須賀家の菩提寺のひとつとなり、保護されるようになりました。
正式には賀集山(かしゅうざん)護国寺(ごこくじ)といい、高野山真言宗のお寺で淡路島七福神霊場第7番札所のほか淡路四国八十八か所霊場第17番札所となっています。
護国寺の御本尊
淡路島七福神の札所本尊はニコニコ笑顔に大きなお腹がトレードマークの布袋尊(ほていそん)、一般的に「布袋さん」と呼ばれていますね。
七福神のなかでは唯一の実在した人物で、中国の禅僧・契此(かいし)がモデルとなっています。契此は常に大きな袋を持っていたことから「布袋和尚」と呼ばれ、弥勒菩薩の化身ともいわれました。
布袋尊は人の苦しみや悩みをのみこんで大きくなったお腹、人の話を聞き分けて言ってはいけないことを貯めこんだ大きな耳たぶ、困った人へ贈るための宝物がぎっしりつまった大きな袋を持っています。いつもニコニコ、家内和合・平和の神として親しまれている神さまで、布袋さんには嬉しい金運アップの御利益もありますよ。
護国寺の御本尊は大日如来坐像、1000年以上前に作られたもので国の重要文化財に指定されています。
護国寺の見どころ
護国寺で個人的に気になる&おすすめの見どころを写真つきでご紹介します!参拝される前にチェックして参考になさってくださいね。
鮮やかな仁王門
塗り直されたばかりなのか、鮮やかな朱色の仁王門。かなり派手で目立ちます。淡路島七福神霊場のお寺ではいちばん立派な仁王門かも。巨大なわらじが奉納されていました。
仁王門の鮮やかさに比べて地味な感じの金剛力士。色あせたボディに歴史を感じますね。
淡路四国八十八か所霊場の札所でもあるので、門前には修行大師像も。
仁王門越しの本堂。参道がまっすぐ続いています。床の部分、これは大理石かな?パッチワークみたいに組み合わせた模様が好き😆
ピカピカの本堂
淡路島は瓦の産地なので、本堂の屋根瓦がゴージャスでした。昭和56年(1981年)に本堂の屋根が替えられたそうなので、比較的新し目です。
本堂の大きな扁額。達筆すぎて読めないやつ😂「護国殿」…かな?🤔
遠くからでも見える、この入り口の巨大なちょうちんが護国寺のトレードマークです。
裏側にはもちろん護国寺オリジナルの布袋さん。お寺っぽくないポップなデザインでした。
護国寺の本堂は中もきれいで、入って左手に七福神参りの受付と売店があり、右奥に布袋尊をお祀りした祭壇がありました。
本堂での読経タイム
金運アップの御利益が強そうなピッカピカの布袋さんを見ながらお勤めタイム。淡路島七福神霊場では唯一、護国寺は般若心経の教本貸し出しありでした。親切✨
お勤めの作法は七福神霊場共通で、二拍手→般若心経→御真言→二拍手の順にご住職と一緒に唱えます。
お説法はやや短めで駆け足な感じでしたが、『布袋さんのようにいつもニコニコ、腹を立てないことが大事』というのが印象に残りました。
布袋尊の御真言も護国寺オリジナルで覚えやすく言い換えています。
本堂にはたくさんの布袋尊像があり、そのうちのひとつが「なでなでの布袋さん」。体の悪いところと同じところを撫でるといいとか。撫でられすぎて全身テカテカになっていました😂
布袋さんがいっぱい!
本堂内にもたくさんの布袋さんの像がありますが、外にもいろんな布袋さんがいます。こちらは本地堂前の「にこにこの布袋さん」。めっちゃいい笑顔でした。
瓦でできた布袋さんも!瓦って屋根瓦以外にもこんな複雑な造形もできるんですね😲
護国寺オリジナルキャラの布袋さんもいて、ベンチの奥に顔出しパネルがありました。この顔出しパネル、顔の部分がものすごく小さいような…。
淡路島最古の庭園
護国寺の庭園は淡路島最古の庭園として南あわじ市指定文化財(名勝)となっています。この庭園は本堂の中からもチラ見でき、拝観料(たしか100円)が必要ですが見学もできます。
冬場はやはりお庭の彩りがほとんどなくて、豪快な石の配置はとても素晴らしいものでしたが少し寂しい印象でした。。。
春から秋にかけてはかなり見ごたえがありそうです✨こちらの池にはきれいな錦鯉がたくさんいますが、冬場は水が濁っていて見えませんでした。
庭園には5代徳島藩主の妹、久米(くめ)姫の歌碑もあります。石碑は達筆すぎて逆に読めない系のやつですが、久米姫が詠んだ歌がこちら💁♀️
久米姫は5代徳島藩主・蜂須賀綱矩(つなのり)公の妹で、現地の案内板によると
元禄八年(1692)五月十五日、阿波に里帰りしていて京都に戻る途中、護国寺を訪れて詠んだ歌である
とのこと。藩主の妹が立ち寄るくらいですから、当時の護国寺の繁栄ぶりがうかがえますね。
久米姫の詳細は調べてみてもよくわからず、残念ながら嫁ぎ先も不明です💦
ミニ四国霊場の跡
境内の片隅に並ぶ古い石仏群は、うっすら読める文字から四国霊場の写しっぽいです。ただ、見た感じ70番台から88番までしかなく、残りはどこにあるのか不明。
すべて弘法大師と御本尊がワンセットになっています。
全体的に傷みが激しく、お大師さんの顔面がえぐれた札所も。残念なお大師さんと対照的に、満面の笑みの薬師如来が気になる😂
屋根瓦がすごい本地堂
平成8年(1996年)に再建された「本地堂」、名前からして賀集八幡神社の本地仏をお祀りしているお堂っぽいです。
本地堂には中央に阿弥陀如来、脇侍として毘沙門天(右)、不動明王(左)という配置で仏さまが安置されています。阿弥陀如来は平安時代後期、毘沙門天と不動明王は鎌倉時代に作られたものだとか。
かなり遠目ですが、拝顔できます。
本地堂は本堂より屋根の装飾がすごい。センターに布袋さんがいて、両サイドに龍がいて、さらに獅子が飛び跳ねている欲張りセットでした。
まとめ
護国寺は南あわじ市にある七福神霊場のお寺のなかではいちばん大きく、境内もゴージャスな感じでした。オリジナルの布袋さんグッズなどもあり、売店も充実していました✨
庭園も素晴らしいので、時間に余裕があればぜひ拝観を💁♀️
おすすめのお立ち寄りスポット
南あわじ市の3つの札所は比較的近くにあるので、一緒にお参りするのがおすすめです。
▼毘沙門天をお祀りする覚住寺▼
▼恵美酒太神をお祀りする万福寺▼