妙法寺は徳島県のほぼ真ん中、神山町の奥深くにあるお寺で新四国曼荼羅霊場第72番札所です。あまり広くないお寺ですが境内にはいろいろな石仏がお祀りされていて、本堂奥の五百羅漢は必見のかわいさ♡
山間部の町・神山町のさらに山深い場所にありますが、高台からの視界は開けていて、棚田を見下ろす光景はまさに絶景!
参拝と里山の風景が両方楽しめますよ💁♀️
妙法寺へのアクセス
妙法寺の周辺は道幅がかなり狭くて、離合できる場所もない道をひたすら進み、道を間違えてもUターンできる場所もありません。目印がほとんどないので、場所はわかりにくいです。
- 徳島市中心部から車で1時間
- 道の駅神山から車で20分
目印はこの上分消防団の小屋だけなので、見落とし注意!ここを曲がって山の上のほうに進むと、すぐに妙法寺の入り口が見えます。
妙法寺の駐車場
妙法寺には無料で利用できる大きな駐車場があり、駐車場には参拝者用のトイレもありました。駐車場からは階段を上がって境内へ向かいます。
境内にも駐車可能で、どちらも無料で利用できます。
公共交通機関でのアクセス
妙法寺周辺には駅がなく、バス停もないので車以外でのアクセスが困難です。
- JR徳島駅から徳島バス神山線・佐那河内線で神山高校前バス停まで行けますが、そこから妙法寺まで6kmほどあります。
- 神山高校前から神山町営バスの運行があり、「江田口」バス停が妙法寺の最寄りっぽいですが、本数が1日3本程度なので利用は難しいかと思います。
妙法寺の御朱印
妙法寺の納経所は本堂と合体しています。呼び出し用のボタンが設置されていて、納経所が無人の場合でも本堂の隣に庫裡があるので対応はしていただけそうです。
★73番札所上一宮大粟神社の納経も妙法寺で対応しています。上一宮大粟神社は社務所がご不在の場合が多いので、こちらで行うのが無難かも。
妙法寺の御影
妙法寺で納経をすると、御本尊のお姿を描いた御影(おすがた・おみえ)が無料でいただけます。
妙法寺について
妙法寺の創建年や由緒、縁起などは不明。新四国曼荼羅霊場は八十八か所霊場ほど情報がなく、お寺に由緒書きなどもありませんでした。
曼荼羅霊場の公式ホームページによると、
曼荼羅霊場七十二番妙法寺は鮎喰川の上流。地形的には徳島県のほぼ中央に有り四囲を山にかこまれた所、前面に一千余mの早雲山をのぞみながら、山の中にしては不思議な程前の開けた、しかも静閑な場所に小高い山とゆうか、高台とも言われるほどの所に妙法寺が有り、雨乞いの寺としてか境内には強い水脈が有あり、お大師水として県外より水をもとめて、又本堂正面に数体の石仏地蔵、その中に半跏座尊が有り、膝腰の痛みを取って下さると広く参拝の方々が見られます。春四月十五日には曼荼羅祭が霊場開創以来毎年行われています。檀信徒の方々による餅投げ、弁当の接待が有り大勢の参拝客でにぎわいます。ぜひ一度ご参拝下さい。
(新四国曼荼羅霊場公式ホームページより引用)
このようないわれがあります。
また、妙法寺のWikipediaによると「普寂(ふじゃく)という中国の禅僧が中興したと伝わる」そうですが、普寂の略歴からは日本に来た形跡がなくて、実際のところは不明。
正式には宝珠光明山(ほうじゅこうみょうざん)西之坊来迎院(にしのぼうらいごういん?)妙法寺(みょうほうじ)といい、真言宗御室派のお寺です。
妙法寺の御本尊
御本尊は阿弥陀如来。本堂にはなぜかゴキゲンなえべっさんと大黒さんもいます。
妙法寺の見どころ
妙法寺で個人的に気になる&おすすめの見どころを写真つきでご紹介します!参拝される前にチェックして参考になさってくださいね。
お寺っぽくないお寺
こちらが妙法寺の全景。山を背にした高台のお寺です。
寺号標から本堂の眺め。なんというか、お寺っぽさがないお寺です。山門がないからでしょうか…。田舎のおばあちゃんの家に来たような謎の安心感😂
こちらが本堂、大師堂と一体化しています。ふだんは扉が閉まっているので、外からのお参りです。ご住職がいらっしゃる場合は中に入ってお参りができました。
本堂の左側にくっついている建物が納経所です。
ゆる~い龍神さま
妙法寺の境内は横長で、それほど広くはありません。本堂の向かいにいくつかお堂や仏像が並んでいて、一番右端にあるのが龍神さまをお祀りしたこの小さなお堂。
こちらのお堂には達筆に「神龍」と書かれていて、80年代少年ジャンプ世代としては完全にあの龍しか思い浮かびませんね。つかもうぜ、ドラゴンボール!
縁起によると「雨乞いの寺で境内に水脈がある」ということですが境内に水の気配はなく、県外からも求める人がいる「お大師水」はどこにあるのかわかりませんでした。
龍神さまの前にはゆる~い龍の像。これは手水鉢の水口っぽいですが、水は出てなくて鉢も空っぽでした。龍神さま干からびちゃう…🥺
このお堂にお祀りされているのは某シェンロンではなく、「水天(すいてん)」というインド出身の水の神さま・嚩嚕陀龍王でした。
嚩嚕陀龍王は干ばつや飢饉の際、「水難を退けて雨の恵みをもたらす」といわれています。この龍神さまをお祀りしているからこそ、妙法寺は”雨乞いの寺”なんですね👏
足腰の痛みを治してくれる「足立地蔵」
足や腰の痛みを治してくれると信仰されている「足立地蔵」。
お地蔵さまの足や体をなでて、地蔵菩薩の御真言を唱えながら自分の体の痛むところをなでると御利益があります。という説明がお堂の手書きの看板に書かれています💁♀️
ただ、このお堂は4つのお地蔵さまが並んでいるので、どれが足立地蔵?とちょっと悩みました😂
とりあえず、左端のいちばん大きいお地蔵さまの膝を撫でまわしてきましたがこれでよかったのか…。お地蔵さまのまわりにはミニサイズの地蔵さんがいっぱい並んでいてカオスでした。
かわいい五百羅漢
本堂の隣に六角形の謎のお堂があり、その後ろにはたくさんの石仏が。最初はお墓かと思いましたが、よく見ると中央には釈迦如来がいて、どうやら五百羅漢のようです。
羅漢さんの横に名前が書かれた石柱があるんですが、これは奉納した方のお名前っぽいですね。
「五百羅漢」とは釈迦に付き従った500人の弟子たちのことで、阿羅漢(あらかん)とも呼ばれます。阿羅漢は仏の弟子として到達する最高位で、煩悩から解脱した聖者のこと。聖者とはいっても、彼らは仏ではなく人間なのでさまざまな喜怒哀楽の表情を浮かべているのが特徴です。
”五百羅漢には必ず自分や身内など知っている人に似た顔がある”といわれていますが、このデフォルメされたラブリー羅漢では見つけられなさそう💦
満面の笑みで並ぶ羅漢さんたち、一般的な五百羅漢よりかなりミニサイズでお顔もかわいい🥰小さいながらポーズもいろいろ、表情も微妙に違っていました。
めっちゃ奥のほうに一人だけテイストの違う羅漢さんが隠れています😂
ちゃんと数えたわけではないですが、見た感じ500体はなさそうでした。像は古いものと新しいものがあるので、今も続々と奉納され続けているのかもしれません🤔
棚田を見下ろす絶景スポット!
妙法寺がある江田地区は菜の花で有名。棚田に見える黄色いのは全部菜の花!
3月から4月にかけては「江田の菜の花まつり」が開催されていて、ずっと奥まで菜の花畑が続いています。妙法寺の境内からも棚田がよく見えて、絶景でした✨
春に参拝するときは、菜の花まつりの見学もおすすめです。
まとめ
妙法寺はどこにでもある田舎の小さなお寺、という感じで、小ぢんまりとしていますが手入れが行き届いて雰囲気が良かったです✨高台にある境内からの眺めは素晴らしく、晴れた日に参拝したいお寺でした。
アクセスが不便なのが難点ですが、菜の花まつりの季節に里山の絶景を見に行ってみては🤗
おすすめのお立ち寄りスポット
妙法寺の近くで御朱印がいただける神社仏閣や、あわせて行きたいおすすめスポットをまとめました。
▼名西郡の御朱印まとめ▼
江田の菜の花
最近、春の風物詩として知られるようになった「江田の菜の花まつり」は妙法寺がある上分江田地区で開催されています。毎年、3月中旬から下旬くらいにかけて江田地区の棚田いっぱいに黄色いじゅうたんが広がります。その風景はまさに”古き良き日本の原風景”。
妙法寺のちょうど向かいの山からだと棚田の全景が見渡せるのでおすすめです!
かま屋
妙法寺から車で15分くらいの場所にある、国道438号線沿いのお店「かま屋」では神山町の地産地消にこだわった野菜中心のおいしいお料理が人気。
ランチのメニューは日替わりで、肉か魚のメイン料理が一品、サラダ、野菜のおかず三品を好きなだけ自分で取るシステム(メイン料理は数量指定の場合も)のワンプレートランチをいただけます。
★食べ放題ではないので、おかわりはできません。
かま屋の隣にはこだわり食品とパンのお店「かまパン」もあり、こちらも人気です。
・モーニング:8:00~10:00
・ランチ:11:00~14:00
・カフェ:14:00~18:00
■定休日:月曜日、第1、2火曜日(HPで要確認)
■座席:54席
■駐車場:無料(23台)
▼食べログ▼
▼公式ホームページ▼