徳島県吉野川市|地域のシンボル川島城は間もなく閉館!昭和レトロな内部の思い出

徳島の観光

※※※閉館済み※※※

地域のシンボルとして長らく親しまれてきた川島城。

国道192号線沿いにあり、近くを通ると必ず視界に入りますよね。

意外と徳島県民でも存在を知らなかったりしますが、川島城は平成31年(2019年)3月31日をもって天守閣内部の資料館は閉館することが決まっていて、4月からは内部に入れなくなってしまいます。

川島城はこんな人におすすめ
・歴史やお城が好きな人
・最後に内部に入ってみたい人
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川島城へのアクセス

川島城は国道192号線沿いにあり、場所はわかりやすいです。

川島城は徳島市中心部から車で45分くらいの場所にあります。

国道192号線を池田方面へ行き、阿波吉野川警察署を越えたあたりで川島城が見えてきます。国道沿いの「巡礼の駅」のあたりに川島城への案内看板がありますよ。

高速道路を利用する場合、徳島自動車道土成インターから15分程度の距離です。

川島城
〒779-3301
徳島県吉野川市川島町川島136-1

川島城の駐車場

川島城には無料で利用できる駐車場があります(普通車20台)。

公共交通機関でのアクセス

川島城に車以外で行く場合、JRを利用します。

  • JR徳島線阿波川島駅から徒歩10分

川島城について

川島城は昭和56年(1981年)に開館した模擬天守閣で、観光振興のために作られたよくある感じの5階建てのコンクリート製のお城です。ただし、まったく架空のお城というわけではなく、かつて阿波九城と呼ばれたお城のひとつです。

阿波九城の川島城本丸は現在の場所とは違うところにあり、資料がないため外観は想像で作られたものです。

桜の名所として知られていて、春にはお城と桜という鉄板のきれいな景色が見られます。

築40年近くたって老朽化が進んだうえに、3階・4階部分の耐震強度不足が発覚しましたが、吉野川市の財政的に耐震化工事や改築ができず、来館者の安全確保のためにいったん閉館することになりました。

川島城は長年地域のシンボルとして親しまれてきたため、市は保存の方向で考えているのでお城の姿は当面そのまま残ります

川島城
開館時間:9:00~17:00
休業日:月曜日(祝日の場合は営業)
入館料:無料
トイレ:1階にあり
公式ホームページ:川島城|徳島県観光情報サイト阿波ナビ
※コンクリート製のお城ですが、内部にエレベーターはありません

史跡としての川島城

川島城の築城は元亀3年(1572年)

織田信長が足利義昭を追放して足利幕府を終わらせたのと同時期のことで、それなりの歴史があるお城なんです。

三好長慶の家臣・川島兵衛之進(かわしま・ひょうえのしん)が居城としていましたが、天正9年(1581年)には長宗我部元親の兵火によって城を奪われています。

初代徳島藩主・蜂須賀家政が阿波に入国したとき、領内の守りを固めるために中世に作られた城を改築し「阿波九城」として整備したことで川島城は復活。このとき、家政の家臣・林能勝(はやし・ただかつ)が城主となりました。

元和元年(1615年)に徳川幕府から一国一城制度が発令され、川島城は寛永15年(1638年)に廃城となりました。廃城後は徳島藩の奉行所が置かれ、明治時代まで存続しています。

川島公園の中にあるお城

川島城の城郭は川島公園として整備されていて、もとの天守閣があったのは岩の鼻展望台のあたり。岩の鼻からは吉野川がよく見え、崖のようになっていて迫力ある景色が楽しめるとか。

川島神社や真福寺があるあたりが二の丸、三の丸にあたるそうです。

この古びた案内マップが川島神社前にあるので、史跡巡りが好きな方は公園内を一周してみては。

お城スタンプあります!

川島城はもちろん日本百名城ではありませんが、オリジナルのお城スタンプがありますよ(入り口すぐのカウンターに設置)。

川島城は「四国お城スタンプラリー」では2番でした(現在は終了しています)。

川島城の内部はこんな感じでした

川島城に入るのは実は人生で2回目。お城の前はよく通りますが、入ることはほとんどありませんでした。

閉館にあたり、記録として現在の川島城の内部をご紹介します。もし再オープンするとしても、きっと内部が変わっているでしょうから。

1階は吉野川市の観光情報や吉野川市の名所の写真展示などがあります。

昭和レトロな案内にしたがって、ここから展望室に登ります。

階段の電気はセルフサービスで、昼間でもやや暗めです。

階段の途中の2階、3階には給湯室と「葵の間」という謎の和室がありますが(名前はうろ覚え)、長らく使われていない模様。昔は天守閣の内部にレストランがあったそうで、今は貸し会議室として利用されています。

4階が展望室になっていますよ。

展望室からの眺めwith甲冑

展望室に入ったらすぐこれ。いきなりの甲冑、普通にびびるよね。

ちなみに、この展望室はかなり狭いです。

善入寺島(粟島)方面の壁には、善入寺島と川島城の歴史などがまとめられた手書きの地図。

絵も文字もすべて手書き、びっちりと小さい字でものすごい情報量でした。

展望室から北側の眺め。川島城の北側にはテニスコートがありますが、こちらは川島城の閉館後もそのまま利用できます

ここからは善入寺島と阿讃山脈がよく見えます。

善入寺島(ぜんにゅうじとう)
日本最大の川中島で、現在は無人島ですが昔は500世帯3000人ほどがここで暮らしていました。島内には学校が2校、浮島八幡宮など複数の神社もありました。
上の写真でいうと、川の奥に見える並木や緑の畑がある部分が善入寺島です。

展望室には善入寺島にあった粟島小学校の瓦が展示されています。

西側は吉野川と高越山が見えます。

こっちに本丸跡の岩の鼻展望台があるはず。

すぐ真下には川島神社が見えますよ。

川島神社には、善入寺島にあった神社から移された神さまが合祀されています。

南側にも窓がありますが、眺めがあまりよくなかったからか写真なし。

東には窓がなく、かわりに寄贈されたピカピカのシャチホコがあります。

いつもそこにあるものだと思っていた

川島城は物心ついたときからそこにあり、ずっと当たり前にあるものだと思っていました。なくなると知ってから改めて行ってみましたが、この日の来館者は私達以外にはいませんでした。

それでも、来館者の記帳ノートを見ると県内・県外から定期的に誰かは訪れているんですよね。

耐震強度不足と老朽化のためという理由なので仕方ないですが、このまま川島城がなくなってしまうのはやはり寂しさを感じます。再建のめどがついて、川島城が生まれ変わることを期待しています。

まとめ

国道192号線を池田方面へ進むと見える、吉野川市川島町の川島城。

地域のシンボルとして40年近く親しまれ、桜の名所としても知られている模擬天守閣ですが、2019年3月末で内部は閉鎖されることになりました。

お城の外観はそのまま残るので、歴史好きな方やお城好きな方は今まで通り楽しめるかと思います。

今後再建されるとしても、現在の資料館の昭和レトロな感じはおそらく見れなくなるでしょう。川島城の思い出がある方は、ぜひ今のうちに行ってみてくださいね。

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