徳島県徳島市|諏訪神社は「渭津五社随一」!徳島県最多を誇る狛犬パラダイス&絶景スポット

徳島の御朱印

諏訪(すわ)神社は徳島市のシンボル・眉山に連なる諏訪山のふもとにある神社。阿波おどり会館などがあるあたりから1kmほど西にあります。

地元では「佐古のお諏訪さん」として親しまれていて、藩政時代には「渭津(いのつ)五社随一」として藩主・蜂須賀家から篤い崇敬を受けていました。

そんな由緒ある神社ですが、現在は神職非常駐。諏訪神社にも御朱印はありますが、なかなか拝受することが難しく、今年のお正月に参拝してようやくいただくことができました。

いつの話をしとんねん、という感じですが😂、諏訪神社の御朱印を希望される方は、令和4年のお正月をみすえてぜひお読みください。

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諏訪神社へのアクセス

諏訪神社
〒770-0033
徳島県徳島市南佐古三番町21

国道から路地を山側へ進むのでややわかりにくいかも。

諏訪神社の周辺は古くからの住宅地で道が狭く、一方通行の道が多いので車で行く場合はご注意を。

諏訪神社の駐車場

神社の階段下には「諏訪神社用」の三角コーンが置かれたスペースが3台分ありますが、かなり狭くて駐車難易度高め。場所によっては縦列駐車です😂

神社周辺は月極駐車場となっています。神社向かいの「あんみつ姫」さんの駐車場などに間違って停めないようにご注意ください。

公共交通機関でのアクセス

  • JR徳島線佐古駅から徒歩12分

諏訪神社の御朱印

諏訪神社の宮司さんは不動町にある神社が本務社(具体的にはどの神社かは不明)で、諏訪神社にはお正月や神事のときのみ通って来られているそうです。

元日に参拝すると宮司さんがいらっしゃったので、郵送をお願いできました。

諏訪神社では御朱印の初穂料は決まっていないそうですが、送料は神社側でご負担いただけるので、御朱印の初穂料の相場である300円+送料分を納めるのがベターかと思います。

お正月には習字の心得がある氏子さんなどをアルバイトで雇って御朱印対応をしていたそうですが、コロナの影響で2021年は御朱印の直書き対応不可でした。

来年以降も状況によっては難しいかも。。。

ということで、諏訪神社の御朱印は確実に宮司さんがいらっしゃる正月三が日に参拝して御朱印を拝受するか、後日郵送をお願いするのが一番確実だと思います。

諏訪神社について

天正13年(1585年)に徳島藩主蜂須賀家政が豊臣秀吉の命により渭津城(徳島城)を築城した際に、城の鬼門守護の神として創祀されたといい、城山の北東麓にあった諏訪明神社を現在地に移したとも(文化12年(1815年)の『阿波志』)、もと徳島市の西方、猪山(城山の別称)に鎮座していたとも、また一説には現名西郡石井町浦庄の諏訪社(現多祁御奈刀弥神社)から分祀されたともいわれている。
「渭津五社」の随一と称され、藩政時代を通じて蜂須賀家の崇敬篤く、社殿の修理造営等は全て藩費でまかない、慶安年間(17世紀中頃)には社領を寄進し秋の祭礼における馬匹の奉献を恒例とするようになった。
明治3年(1870年)5月に郷社に列した。

Wikipedia諏訪神社より引用)

諏訪神社の創建については諸説あり、

  • 渭津城(徳島城)の築城の際に城の鬼門守護として創祀され、城山の北東にあった諏訪明神社を現在地に移した説
  • 石井町の多祁御奈刀弥(たけみなとみ)神社から分祀した説

といわれ、現在地に創建されてからは400年以上の歴史があります。

「渭津五社」って、現在の「徳島市中五社(諏訪神社、春日神社、八幡神社、四所神社、金刀比羅神社)」のことだと思ってたんですが、Wikipediaの脚注には

もと渭津(渭山、猪山、城山、等と称す)にあった5社。現在残るのは諏訪神社、伊勢祠、住吉社、龍王宮、弁天社の4社。

という記載がありました。

そうなの??

”現在残る”といっても、「住吉社」は築城時に遷座して住吉の住吉神社(ややこしい)になり、「竜王宮」は城山から移されて後に春日神社に遷座した豊玉比賣神社だと思うんですが、「伊勢祠」と「弁天社」はどこでしょう🤔

諏訪神社の御祭神

諏訪神社の御祭神は建御名方神(タケミナカタノカミ)。

日本神話界でも最強の武神で、大国主神(オオクニヌシノカミ)の別名である大己貴神(オオナムチノカミ)と高志沼河姫(コシノヌナカワヒメ)の子。

天照大御神・高御産巣日神(タカミムスビ)らによって派遣された建御雷神(タケミカヅチ)と天鳥船神(アメノトリフネ)が大国主神に葦原中国の国譲りを迫った際、大国主神は御子神である事代主神が答えると言った。事代主神が承諾して隠れると、大国主神は次に建御名方神(タケミナカタ)が答えると言った。タケミナカタは千引の石(千人もの大勢の力を必要とするような巨大な岩)を手先で差し上げながら現れ、タケミカヅチに力競べを申し出た。そしてタケミカヅチの手を掴むと、タケミカヅチの手は氷や剣に変化した。タケミナカタがこれを恐れて下がると、タケミカヅチはタケミナカタの手を若葦のように握りつぶして、放り投げた(詳細は後述)。タケミナカタは逃げ出したが、タケミカヅチがこれを追い、ついに科野国の州羽海(すわのうみ)まで追いつめてタケミナカタを殺そうとした。その時に、タケミナカタはその地から出ない旨と、大国主神・事代主神に背かない旨、葦原中国を天津神の御子に奉る旨を約束したという

(Wikipedia「タケミナカタ」より引用)

神話では「国譲り」の場面に出てきます。

諏訪神社の元社・多祁御奈刀弥神社

Wikipediaにも

また一説には現名西郡石井町浦庄の諏訪社(現多祁御奈刀弥神社)から分祀されたともいわれている。

とあるように、一説によると諏訪神社は名西郡石井町浦庄にある「多祁御奈刀弥(たけみなとみ)神社」から勧請されたといわれています。

こちらも蜂須賀公の崇敬社でしたが、鮎喰川の増水などで参詣できないことが多々あったため、徳島城からほど近い眉山へ勧請されたといわれています。

諏訪神社の見どころ

諏訪神社で個人的に気になる&おすすめの見どころを写真つきでご紹介します!参拝される前にチェックして参考になさってくださいね。

階段がエグい

諏訪山に鎮座する佐古のお諏訪さん。

山の上にある神社ということはアクセスは階段と相場が決まっていますが、その階段がエグいにも程がある。階段の正面に立つとこんな感じです。

もうこの時点で角度がおかしいよね。

ちなみに、カラフルな提灯があるのは祭礼のときだけです!

階段の途中から見上げてみる。

梯子かな…?

ちなみに、この手すりわりとグラグラなので命を預けるのは心もとないです😂

インスタでフォロワーさんに聞いた話では、学生時代に部活のトレーニングで「今日はお諏訪さんね!」と言われたときの絶望感がすごかったそうです。

お気持ち、お察しします。。。

絶景スポット!

そんな過酷な階段も、上から見ると…。

階段下に吸い込まれそうな謎の恐怖感がありますが、ここからの景色がめちゃめちゃいい!

頑張って登る価値アリです。

参道はまっすぐ国道まで伸びていて、昔はどこまで続いてたんだろう?とか想像すると楽しい。諏訪神社の延長線上に阿波一宮・大麻比古神社がある大麻山があるとかないとか…。

この直線は競馬の神事が行われていた馬場で、北佐古の野神社まで伸びているそうです。飛び地境内社らしいのですが、Googleマップで探したところ、当該の野神社を見つけられず。

一段高いとさらに遠くまで見渡せるかと思いきや、ここまで来ると木が邪魔で景色はあんまり見えない💦

階段上の鳥居の扁額は「渭津随一」!

拝殿&本殿

諏訪神社は山を背にしているので、階段を上がってみるとそれほど奥行きはなく、すぐ目の前に拝殿が見えます。東西に長いタイプの境内でした。

拝殿前のモダンなゲートには「違い鎌」の御神紋があしらわれています。

社務所のガラス戸にも御神紋。このガラス戸、レトロで素敵✨

諏訪神社の元社・多祁御奈刀弥神社も同じ「違い鎌」の御神紋で、非諏訪神社系なのに鎌の御神紋はとても珍しい、と香川県の粟井神社の宮司さんに教えてもらいました。

香川県きってのあじさいの名所!粟井神社も鎌の御神紋。

拝殿の扁額には「諏訪大明神」とあります。

この扁額、ひとつ前の写真を見てもらうとわかりやすいですが、めっっっちゃデカいです😂

さらいデカい、「渭津五社随一」の扁額。

御本殿はなぜか稲荷神社のように真っ赤。

本殿のすぐ裏はむき出しの山肌で、ちょっとひんやりした空気が独特でした。

鐘楼がある神社

諏訪神社にはなぜかお寺のような鐘があります!

※鐘はつけません🙅‍♀️

鐘楼堂修復について
凡四百年前の天正年間諏訪神社が蜂須賀家の守護神として現在地に祭られた当時から「佐古のお山のお諏訪さんの鐘は三里きこえて四里響く」と語りつがれていました。
県下最古唯一の歴史的遺産です。
次世代に引継ぎたい願望の有志相計り此の度の大修理が行われた次第です。

(現地案内板より引用)

残念ながら、当時の鐘は第二次世界大戦で徴用されたため現存していないようです🥺

「三里きこえて四里響く」って、そういえば、四国八十八か所霊場第12番札所焼山寺の鐘楼にもなんか似たような縁起があったような…🤔

と思って調べてみたんですが、

鐘の由来
本寺の鐘は松平阿波守忠英(ただてる)朝臣(蜂須賀二代目藩主)大檀主となられ、慶安二年(1649)二月二十三日寄進されたものである。
当寺蜂須賀公は二つの鐘を造り、一つを本寺に、いま一つを徳島市内の某寺に寄進されたそうである。
本寺の鐘は撞けば殷々たる響きは徳島市内にまで届いたという。あと一つの市内のものは少しも良い音を出さず公は人を使わして本寺の鐘と替えたいと申されたという。然し鐘は「いな~んいな~ん」と鳴って、それは果たされなかったという。
昭和十六年大東亜戦争に供出の命下り青年多数によって山麓まで運ばれ、其の処より馬車に積んだが、馬俄かに腹痛を訴えもだえ苦しんだ。馬子は遂に鐘を運ぶ事を断念して他の器物を運んだ。
かくして戦争は終わり、県文化財として指定を受け、別の場所に保存し、今は二代目の鐘が響いている。

う~ん、違った。

でも、どちらも蜂須賀家政公が崇敬していて鐘を贈ったっぽいので、もしかして…?と思いました😗

徳島県内最多狛犬!

諏訪神社のおすすめポイント、それは狛犬!多種多様な狛ちゃんが見られますよ💕

その数、境内社の狛犬も合わせて驚異の11組!稲荷神社の狛狐2組(1組は古いやつ)を入れると13組という徳島県下最大数、正真正銘の狛犬パラダイスです。

境内社もあわせてご紹介します。

階段下

まず一組目、階段の下に鎮座するペアがこちら。

ずんぐりむっくりダイナマイトボディーで、表情豊かな爆笑系の狛犬です。

写真だとわかりにくいですが、この子たちめっっっちゃでかい!!

目に碁石みたいなん埋まってて珍しいよ!!(歓喜)

拝殿前の狛犬×2

続いて、拝殿前には二組の狛犬さんがいます。

手前の狛犬さん。吽形は子持ち。

子持ち狛ちゃんは「玉取り子取り」スタイルだけかと思ってたんですが、このペアは玉なし。

拝殿前のペアもう一組。

こちらは目に阿波の青石がはめこまれた徳島型で、眉山天神社の狛犬さんと似ていますね↓

ここまでで3組の狛犬さんが登場しました。

大国主神社

こちらは境内社・大国主神社。

オオクニヌシは諏訪神社の御祭神・タケミナカタのパパ神です。

こちらに4組目の狛犬さん!

カクカクした造形でかわいい。部分的に彩色があり、吽ちゃんは目も赤いです。

事勝神社

大国主神社のお隣、事勝(ことかつ)神社。

こちらの御祭神は日本書紀の「天孫降臨」エピソードに出てくる「事勝国勝長狭神(コトカツクニカツナガサノカミ)」と思われ、これは塩土老翁(シオツチノオジ)の別名です。見るからに海っぽい名前ですが、お察しのとおり潮流を司る神で、全国の鹽竈(しおがま)神社の御祭神です。

地元では「ことかっつあん」と呼ばれているそうで、”事”に”勝”ちたいときにお参りすればいいとか。合格祈願とか、必勝祈願系の神さまのようです。

徳島にはもうひとつ事勝神社があるそうですが、どこだろう…??

事勝神社には5組目、6組目の狛犬さんがいます!

見逃したんですが、奥にもう1組いるそうで事勝神社だけで3ペアの狛犬がいるようです💦

ということで、ここまでで7組。

若宮神社

境内のいちばん東の端っこに若宮神社があります。

こちらの若宮さん、御祭神は誉田別命(ホンダワケノミコト)・比売大神(ヒメオオカミ)・気長足姫命(イキナガタラシヒメノミコト)の3柱。

基本的には本宮の摂・末社として主祭神の御子(みこ)を神に祀(まつ)る社(やしろ)をいうが、ときに本宮に対してその主神の分霊を勧請(かんじょう)した社を若宮といい、また非業の死を遂げた怨霊(おんりょう)を慰め鎮めるために祀った社を若宮と称する例も少なくない。
(コトバンク「若宮(神社)」より引用

若宮神社ってこういう認識だったので、八幡神社っぽいラインナップなのがちょっと不思議。

こちらに8組目の狛犬さんがいます。

阿ちゃんはお顔がえぐれててかわいそうですが、体の巻き毛模様や大きな爪がオリジナリティーあふれる造形。

奥には小さな石のお宮の摂社末社群。

事代主神社

こちらは山を下りて西側にある事代主神社。

9組目の狛犬さんがいます。

社殿は新しいものですが、狛犬はヴィンテージ感あふれていました。

天神社

境内の一番西の端にあるのが天神社です。

小さなお宮ですが、個性的な扁額が。

こちらに10組目の狛犬さんがいます。

ちびっ子なのに個性的なお顔立ちでした。

稲荷神社

急角度な参道の左手奥にある稲荷神社ですが、鳥居脇に11組目の狛犬さん。

稲荷神社側にも階段があり、表参道よりゆるやかに登れます。

こちらも子持ちと玉なしスタイルでした。

稲荷神社は鳥居もお宮も塗り直されたばかりなのか、比較的新しい感じ✨

立派な狛狐さんがいます!

うなだれている吽ちゃんがかわいい。

お宮の奥には古い狛狐さんがいました。

お耳が欠けてかわいそう…。

稲荷神社に狛狐さんは新旧2組、こちらを数えると諏訪神社の狛犬は全部で13組になります。

すハ橋

事代主神社と天神社へ向かう途中、「すハ橋(すわばし)」という石の橋があります。

諏訪神社前のこの橋は昔は石の橋だったそうで、「すハ橋」は架け替えられたときに神社境内に移されたものです。

まとめ

徳島市中五社はすべて御朱印がいただけると聞いていましたが、ラスボス的に難易度が高いのが諏訪神社。確実に拝受したい方、ぜひ三が日に行ってください。

御朱印集めに興味がない方も、多すぎる狛犬と階段上からの絶景を楽しみに、ぜひ参拝してくださいね。

おすすめのお立ち寄りスポット

諏訪神社の近くで御朱印がいただける神社仏閣や、あわせて行きたいおすすめスポットをまとめました。

あんみつ姫

諏訪神社の階段下にある有名な甘味処で、いつもにぎわっています。

とくにかき氷が有名なので、暑い時期の参拝後にぜひ✨

清水寺

諏訪神社のお隣、清水寺(せいすいじ)は阿波秩父観音霊場第31番札所で、徳島七福神霊場の寿老人を祀るお寺。2種類の御朱印がいただけます。

こちらの山門は勝瑞城又は一宮城の城門が移されたと伝わり、歴史好きにはたまらない逸品✨

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