徳島県阿波市|土御門天皇終焉の地伝説が残る奥御所神社、御朱印もいただけます

徳島の御朱印

香川県との県境にほど近い、土成町奥御所地区に鎮座する御所(ごしょ)神社。

「御所」といえばたらいうどんのお店が何軒か並んでいますが、周辺には民家がほとんどなくて少し寂しい雰囲気のするエリアです。

土成町は土御門天皇が崩御される前の5年間を過ごされ、行宮があったとされる場所。また、「土御門(つちみかど)天皇終焉の地」ともいわれ、崩御伝説が残る地に御所神社が鎮座しています。

県境を行きかう車でそこそこ交通量はありますが、道路から少し奥に入るので、ここに神社があることを知らない方も多いかもしれません。

とてもコンパクトな神社なんですが、土御門天皇をイメージかわいらしいスタンプ入りの御朱印がいただけます!

正式な社名は「御所神社」ですが、本務社の御所神社とややこしいので便宜的に記事中は奥御所神社とします🙇‍♀️
スポンサーリンク

奥御所神社へのアクセス

御所神社
〒771-1508
徳島県阿波市土成町宮川内上畑89

徳島県と香川県の県境・鵜の田尾(うのたお)トンネルの1kmほど南、徳島県側にあります。道路沿いに看板がありますが、ちょっと入り口がわかりにくいかも。

奥御所神社の駐車場

境内に乗り入れ可能、無料で利用できます。

公共交通機関でのアクセス

周辺には駅がなく、路線バスの運行もありません。車必須です。

奥御所神社の御朱印

御朱印は書置きで、拝殿に置いてありました。書置きといっても印刷ではなくひとつひとつ印を押したもので、「奉拝」と年月は手書きされています。

左下の土御門上皇のお姿を模したスタンプがかわいい。デザインは月替わりではなく、ずっとこのまま。

御朱印の初穂料:300円

奥御所神社について

創建年は不詳。椎ヶ丸古墳と呼ばれる前方後円墳の頂近くに鎮座。元は吹越神社と呼ばれ、1913年(大正2年)に村内28社を合祀、1957年(昭和32年)に御所屋敷に鎮座していた御所神社を合祀し、社名を現在の御所神社と改めた。
当地の約6km北、鵜の田尾トンネル手前に境外社・御所神社(通称「奥御所神社」)がある。ここは土御門上皇の終焉の地と伝えられており、その御神霊を奉っている。社殿横の谷川の「御腹石」という岩の上で上皇がお腹をお召しになったという伝承が土成町の旧家(澁谷家)に残されている。
承久の乱の後、土佐に配流された(三上皇配流)土御門上皇は後に阿波国に遷られた。板野町の行宮(松木殿)を経て1227年(嘉禄3年)に土成町吉田の御所屋敷に行宮を営まれたと伝わる。
土御門上皇は1231年(寛喜3年)に37歳で配流先の阿波で病気により崩御とされるが、その埋葬地などには諸説ある。

Wikipedia御所神社(阿波市)より引用)

奥御所神社は土成町吉田にある御所神社の境外摂社です。

嘉禄3年(1227年)から崩御されるまでの5年間、土御門上皇は土成町に御所を構えてお住まいになられていたとされます。もともと行宮跡にあった御所神社が吹越神社に合祀され、「御所神社」と改称されました。

「行宮(あんぐう)」は天皇の行幸(ぎょうこう、天皇の外出)時などに一時的な宮殿として使用される施設のことで、仮住まい的なもの。政変などの理由で御所(天皇の正式な住まい)を追われた場合も一時的に身を寄せる場所が行宮になるよ!

奥御所神社の御祭神

御祭神は第83代土御門天皇(上皇)。

土御門上皇終焉の地伝説

「土御門上皇終えん伝説地」の石碑がありました。内容を全文書き起こそうと思いましたが、一部読めない箇所があるので箇条書きで。

  • 土御門上皇は第83代天皇、建久9年(1198年)に4歳で即位・承元4年(1210年)に16歳で順徳天皇に譲位
  • 1221年に起こった「承久の乱」で後鳥羽上皇、順徳天皇は流刑となったが土御門上皇は謀議に関わっていないとされ、不問になった
  • 父と弟が流刑となったのにご自分だけ京都に留まることを心苦しく思われたので、上皇はみずから北条氏に願い出て土佐へ、その後阿波へと御遷幸された
  • 寛喜3年(1231年)10月11日、この地にて崩御された
土御門上皇は鎌倉幕府の追手に追われ、御所神社がある宮川内谷川の岩の上でお腹を召されて崩御された、という伝説もあるとか…🤔承久の乱には関わっていないとされ、不問になったのに幕府に追われるのはちょっとしっくりこない。

奥御所神社の見どころ

奥御所神社で個人的に気になる&おすすめの見どころを写真つきでご紹介します!参拝される前にチェックして参考になさってくださいね。

社号標

道路沿いには立派な「御所神社」の社号標がありますが、よく見ていないと見落とすかもしれません💦

側面には「史蹟 土御門上皇終焉之地」とあります。

神社ではない何か

道路からすぐ下にはたらいうどんのお店があり、その奥に神社があります。現在、このお店は営業していないっぽいので、車は道路脇などに駐車可能でした。

うどん屋さんのすぐ奥には立派な鳥居があり、狛犬さんもいますがこちらはどうやら神社ではないっぽい…?集会所的な雰囲気の建物でした。

鈴やお賽銭箱など神社っぽいものもこちらにはありません。

「構え獅子」スタイルの勇ましい狛犬さん。

年代は読み取れませんでしたが、古そうです。お顔の作風的に昭和初期くらいでしょうか🤔

赤い橋を渡ります

謎スペースの左側には宮川内谷川が流れていて、立派な赤い橋があります。こちらは「御神橋」と書かれていて、この先に御所神社があります。

というか橋の手前から神社見えてるけどね。

こちらは橋の上から見た上流方向。川にはゴロゴロとした大きな岩がいくつもあり、水量は少ないながらもなかなかの勢いで水が流れていて迫力がありました。

参拝したのが11月だったので、紅葉がきれいです✨

下流方向。こちらはせせらぎです。

川のどこかに「土御門上皇がお腹を召した石」があるそうなんですが、よくわかりませんでした。

道路から少し離れていて、うどん屋さんも営業していないのでとてもひっそりとした雰囲気。参拝したのは曇り空の日の午後、薄暗くてちょっと不気味でした💦

鳥居

橋を渡るとすぐ鳥居が。奥には注連柱もあります。

扁額には「御所神社」とあります。

注連縄の紙垂は真新しいので、定期的に神職さんが来られている模様。

鳥居脇の狛犬さんはミニサイズ。かわいいのにマッスルボディーでした😂

こちらも年代は読み取れず。

豪快な社殿

こちらが御所神社の拝殿。なかなかのヴィンテージ感ですね。

川と山の間の狭い土地をかなり無理やり切り開いて神社が作られています。屋根は崖ギリギリ、むしろちょっと刺さっているくらいのギリギリ加減で豪快でした。

ちょっと離れて見ると、その異様さがわかります。

ヴィンテージ感あふれる社殿に比べて、新しい石段がミスマッチです。

やたらとうながされる「足元注意」。その気遣いが逆に怖い。ものすごいプルプルしながら階段を上がりましたが、無事に参拝できました😂

建物は古いですが、扁額は比較的新しい感じでした。中は真っ暗で見えません。

拝殿には土御門上皇の系図もありましたが、わかりやすいようなわかりにくいような…。幼くして即位され、譲位された土御門上皇ですが、意外と子供がいっぱい。

摂社末社っぽいもの

社殿の脇には細い通路があり、奥には摂社末社っぽい小さな祠が並んでいました。気になりましたが、人がいない寂しい雰囲気に負けて行けませんでした💦

また次回…。

まとめ

奥御所神社は「土御門上皇終焉の地」といわれる場所に作られた神社です。

香川県との県境に近いひっそりとした山の中にあり、少し寂しげな雰囲気でした。小さな神社ですが、赤い御神橋から見る川のせせらぎには癒されました。秋には紅葉も楽しめます👌

無人の神社ですが、拝殿には土御門上皇をモデルにしたかわいらしいスタンプ入りの書置き御朱印があるので、徳島県西部での御朱印めぐりの際はぜひ参拝を。

おすすめのお立ち寄りスポット

奥御所神社の近くで御朱印がいただける神社仏閣や、あわせて行きたいおすすめスポットをまとめました。

御所神社

奥御所神社の本務社、御所神社も車で10分程度の場所にあります。

土御門上皇の行宮跡にあった神社が合祀されたため「御所神社」と改称されました。こちらも神職非常駐ですが、書置き御朱印がいただけます。

表参道は階段がエグいので、県道139号線側の農村公園からのアクセスがおすすめ。

神宮寺

神宮寺は御所神社のすぐ近くにあるお寺で、寺号のとおり御所神社の「神宮寺」と思われます。

神宮寺(じんぐうじ)は神仏習合時代に神社に付属して建てられたお寺で、当時の神社は仏式で祭祀を行っていました。「別当寺(べっとうじ)」ともいいます。

徳島県内で完結するややマイナーな霊場「阿波北嶺二十四薬師霊場」の第1番札所がこちらです。御朱印は未拝受なんですが、玄関にはきちんと「納経所」と掲示がありました。

それほど大きなお寺ではないんですが、「牡丹寺」として有名!境内には多種多様な牡丹の花があり、とても豪華で見ごたえがありました✨

例年、4月中旬~下旬くらいが見ごろなのでぜひ時期を合わせて参拝されては。

神宮寺
〒771-1507
徳島県阿波市土成町吉田字一の坂9

四国霊場のお寺も

阿波市土成町周辺には四国霊場のお寺が多いのでプチお遍路も楽しめます!

  • 6番安楽寺
  • 7番十楽寺
  • 8番熊谷寺
  • 9番法輪寺
  • 10番切幡寺
  • 11番藤井寺

白鳥神社

白鳥神社は香川県東かがわ市に鎮座する神社ですが、奥御所神社からだとぜんぜん遠くない。距離は10km程度、車で20分もかからず行けるので足を伸ばしてみては。

タイトルとURLをコピーしました