「大麻比古神社」といえば鳴門市にある阿波一の宮を思い浮かべますが、実は同じ名前の神社がもうひとつあります。
徳島市明神町にある大麻比古神社は「おおあさひこ」ではなく「おおまひこ」と読み、鳴門の大麻比古神社と区別するために「富田大麻比古神社」や「大麻比古神社(徳島市)」と表記されることが多いです。
”おおまひこ”神社でも御朱印がいただけますし、阿波一の宮とは違う、のんびり&ほのぼのとした雰囲気でおすすめです🤗
▼阿波一の宮・大麻比古神社はこちら▼
大麻比古神社へのアクセス
徳島市の大麻比古神社は住宅街の中にあり、少しわかりにくい場所でした。
国道55号線を阿南・室戸方面へ進み、センチュリープラザホテルのひとつ手前の交差点で右折します。曲がるとすぐに左手に神社の鎮守の森が見え、最初の信号(大麻比古神社の看板あり)で左折してまっすぐ行くと大麻比古神社の入り口にたどりつきます。
神社の周辺は道幅が少し狭いのでご注意を。
大麻比古神社の駐車場
境内に乗り入れ可能、無料で駐車できます。
公共交通機関でのアクセス
大麻比古神社に車以外で行く場合、JRとバスが利用できます。
- JR徳島駅から約2km、徒歩30分弱くらいでギリギリ徒歩圏内
- 最寄り駅はJR阿波富田駅、駅からの距離は約700mで徒歩9分
- JR徳島駅から徳島市営バス アスティ徳島行きに乗車し「かちどき橋五丁目」バス停で下車、徒歩2分
大麻比古神社の御朱印
大麻比古神社は拝殿の右手に授与所がありますが、ふだんは無人のようです。宮司さん宅が神社のすぐ隣にあり、訪ねて御朱印をお願いしました。授与所にご自宅の電話番号と地図があり、「不在の場合は居宅までお越しください」と書いてあります。
★宮司さんに『ここは阿波一の宮とは違うよ』と確認されたので、間違って参拝する方が意外と多いのかも…。
御朱印変わりました
現在は御朱印のデザインが変わっていて、躍動感ある馬の印が入ります🐎昔は大麻比古神社では奉納競馬が行われていたとか。
いつ変わったのか詳細はわかりませんが、令和になってからっぽいです。
さらに新デザイン
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2022年3月より、馬の印が変わりました。
ポーズや顔立ちが神馬像に似た雰囲気で、かわいらしいです。
大麻比古神社の社務所受付時間
大麻比古神社の社務所受付時間は不明。
情報がなく、授与所にも記載がありませんでしたが多くの神社と同じように9:00~17:00くらいかと思います。
大麻比古神社について
伊予国河野庄より阿波国に来住し蜂須賀氏に仕えた者の倅の河野弥吉郎が承応2年(1653年)に名東郡一宮から大麻比古神社の神体を迎えて河野家の鎮守としたと伝えられるが、『延喜式神名帳』に記載された式内社「麻能等比古神社」に比定する説もある。元々は、彌吉明神と称していたが、明治3年(1870年)に現在の社名に改称し、村社に列した。
(Wikipedia大麻比古神社(徳島市)より引用)
大麻比古神社は所在地がわからなくなった式内社・麻能等比古(まのとひこ)神社の論社。
大麻比古神社の創建については諸説あり、一説によると江戸時代初期の承応2年(1653年)。
蜂須賀氏の家臣・河野忠左衛門の息子の彌吉郎が徳島市一宮の山中で御神体を見つけ、神託によって河野家の鎮守としてこの地にお祀りしたのが大麻比古神社の始まり。宝暦8年(1758年)に京都・吉田神社に「大麻彦大明神」の神号を授かり、大麻比古神社へと改称しました。
その他の説として、
- 富田に住んでいた貧乏だけど正直者の彌吉が猿田彦の像を転売したところ、何回売っても手元に戻ってくるので、近くのお社にお祀りした。
- 大麻比古神社は通称「彌吉明神」とも呼ばれ、古くからあったものを「彌吉(彌吉郎)」という名前の者が再興した。
というものもあります。
どの説でも「彌吉(弥吉)」が絡んでいるので、地元では「彌吉明神」や「富田の彌吉さん」とも呼ばれています。
大麻比古神社の御祭神
大麻比古神社の御祭神は猿田彦大神(サルタヒコノカミ)。天孫降臨のとき道案内をした「導きの神」で、天狗のようなお姿で描かれる異形の神さまです。
拝殿には大きな天狗のお面がありました。
大麻比古神社の御利益
大麻比古神社には主祭神の猿田彦大神だけでなく、境内にいろいろな神さまがお祀りされていて、御利益もいっぱい!
手水舎に境内の案内と御利益一覧表があり、とてもわかりやすいです。ぜひチェックしてくださいね。
- 御本殿の猿田彦大神は災難除け・交通安全・殖産興業
- 天神社の菅原道真公は学業成就・合格・厄除け
- 稲荷神社の宇迦之御魂神は商売繁盛・産業振興・家内安全
- 和霊神社の山家清兵衛は大漁祈願・武運長久・五穀豊穣
- 楠大明神は商売繁盛・交通安全・家庭円満
- 厳島神社は福徳副財・技芸向上
- 九郎兵衛大明神は火災除け・盗難除け
- 伊助大明神は子供の成長・無病息災
- 歳徳神社は商売繁盛・五穀豊穣・方位除け
大麻比古神社の見どころ
大麻比古神社で個人的に気になる&おすすめの見どころを写真つきでご紹介します!参拝される前にチェックして参考になさってくださいね。
鳥居いっぱい、狛犬いっぱい
大麻比古神社は参道はそれほど長くないですが、鳥居が3つ、狛犬が3対います。
一の鳥居の狛犬はわりと新しい感じで、阿形は小さい飴ちゃん食べてるみたいに見えます。
二の鳥居の狛犬は躍動感があるタイプで、尻尾がブロッコリーみたい。
お気に入りは三の鳥居の狛犬。ブサカワ系のお顔です。とくに阿形の狛犬はニコニコ笑顔、長い牙がニョキっと出ていてかわいい。
華やか天井
拝殿の天井は絵天井的でちょっと華やか。一部カラーの部分もありますが、だいたい白一色で家紋っぽいものが描かれています。
境内社・歳徳神社
拝殿の右手にはミニサイズのお社「歳徳神社」があります。社殿がミニサイズなので鳥居の位置も低め、背が高い人は頭上注意です。
こちらには歳徳神がお祀りされていて、商売繁盛・五穀豊穣・方位除けの御利益があります。
歳徳神社は彫刻が超絶かわいい、お手てをギュッとしたい🥰
狸の神さまいっぱい!
大麻比古神社には狸の神さまがたくさんお祀りされています。狸の伝承が多い徳島では、こうして神社の境内に狸の祠をお祀りしていることもあるんです😆
歳徳神社と同じエリアには伊助大明神(左)と九郎兵衛大明神(右)が鎮座しています。
・九郎兵衛大明神はもともとは富田に住んでいた森本家の屋敷神でしたが、森本家が大阪に移るため大麻比古神社にお祀りされるようになり、火災除けの御利益があります。
・伊助大明神は子供の成長や無病息災に御利益があります。
拝殿のすぐ左手に大きな楠があり、その根元には楠大明神がお祀りされています。「楠大明神」という名前ですが、木そのものではなく、楠の根元に住んでいた狸を神さまとしてお祀りしています。
楠大明神には商売繁盛と家運隆盛に御利益があり、ある建築業者が家運の隆盛を祈願して聞き届けられ、お礼に現在のコンクリート製の社殿を奉納したとか。
狸の御朱印できました!
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2022年3月9日より、新たに伊助大明神の御朱印が頒布されます!
デザインは津田八幡神社の野村宮司。
大麻比古神社のその他の境内社
大麻比古神社には楠大明神の左手に和霊神社、稲荷神社、天神社、弁財天と小さなお社が並んでいます。それぞれの神社に御利益があるので、参拝したときは忘れずにお参りをしましょう。
こちらは弁財天、橋を渡るとミニサイズの狛犬さんがいました。
大麻比古神社創建に関わる河野家は伊予国にゆかりがあるので、その関係でお祀りされているのかも?
弁財天の左には由来や御祭神がいっさい不明な謎の祠があり、独特の雰囲気でちょっと不気味…😅
広い境内には子供向けの遊具もいくつかあり、神社で地域の子供たちが遊ぶ昔ながらの光景が見られるのかもしれませんね。
まとめ
大麻比古(おおまひこ)神社は鳴門市の阿波一の宮大麻比古神社と違い、住宅地の中にある地域密着型のほのぼのした神社です。
地域の方以外には訪れる人がほとんどいないようで、とても静かでゆっくりと参拝できました。
徳島駅からは少し距離がありますが、ギリギリ徒歩圏内なので近くの忌部神社や金刀比羅神社と一緒に参拝してみてはいかがでしょうか。
▼近くの御朱印はこちら▼