徳島県小松島市|東八幡神社は千代の松原に残る蜂須賀公ゆかりの神社!御朱印もいただけます

徳島の御朱印

東八幡神社は小松島市中田(ちゅうでん)町にあります。県道17号線沿いにあり、道路沿いに大きな鳥居があるので、近くを通ったことがある方はわかるのでは。

徳島藩祖・蜂須賀家政公が創建したもので、当時は”小松島屈指の神社”といわれていました。現在の境内はそれほど広くはないですが神社前には200~300mくらいの長い参道があり、かつての威容が想像できました。

拝殿前に社務所があり、御朱印もいただけます😊

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東八幡神社へのアクセス

 

東八幡神社
〒773-0015
徳島県小松島市中田町千代ケ原40-2

県道17号線沿いに鳥居があるので、場所はすぐわかります。

東八幡神社の駐車場

参道に駐車可能、料金は無料です。

公共交通機関でのアクセス

  • JR牟岐線中田駅から約900m
  • 徳島バス小松島線「中田八幡社前」バス停で下車、すぐ

▼バスの路線・系統などはこちらで▼

東八幡神社の御朱印

拝殿の左手に社務所がありますが、基本的に無人の模様。事前に連絡してから参拝するのが無難かもしれません。

私が参拝したときは年末だったからか、社務所に奥様と思われる女性の方がいらっしゃったので難なく御朱印をお願いできました。社務所ではなくご自宅のほうで御朱印を書いて持って来てくださったため、15分~20分程度の待ち時間がありました。

御朱印の初穂料:300円

東八幡神社について

境内に由緒書きなどがなくネットでも情報がほとんどないので、詳細は不明ですが徳島藩の藩祖・蜂須賀家政公によって江戸時代初期に創建されたようです。400年以上の歴史がある神社ということになりますね。

御朱印には「東八幡神社」とありますが、「中田八幡神社」とも呼ばれているっぽい🤔Googleマップでは地名がつかないただの「八幡神社」となっています。

昔は東八幡神社に対して「西八幡神社(澤星八幡神社)」もあったそうですが、明治42年(1909年)に建島女祖命(たつしまめおやのみこと)神社に合祀されたとか。

建島女祖命神社は東八幡神社から700mくらいの場所にあります。

東八幡神社の御祭神

八幡神社なので御祭神は誉田別命(ホムタワケノミコト)、応神天皇です。

鈴の緒や拝殿内の奉納額などは小松島市漁協からのものがいくつかあり、漁業関係者からの崇敬が篤いようです。

東八幡神社の見どころ

東八幡神社で個人的に気になる&おすすめの見どころを写真つきでご紹介します!参拝される前にチェックして参考になさってくださいね。

長~い参道

県道17号線沿いの鳥居が一の鳥居かと思いきや、実際はかなり離れた場所にありました。

こちらが一の鳥居です。パッと見は新しそうに見えますが、奉納されたのは「文化己巳」とあります。文化年間の己巳(つちのとみ)の年は文化6年で、1809年でした。200年以上前のものです。ちなみに、一の鳥居の扁額の揮毫は勝海舟によるものだとか。意外な幕末の偉人が出てきた!😲

一の鳥居があるのは県道120号線沿い。ここから200~300mほど先の県道17号線までずっとまっすぐに参道が続いていて、参道沿いには民家や幼稚園などが並んでいました。

遠くに二の鳥居と拝殿の屋根が見えるの分かりますか?「阿波三峰」といわれる日峰(ひのみね)山を背にして、かつて”小松島屈指の神社”といわれた威容が想像できますね。

参道の入り口には階段がついた巨大な灯籠がありますが、こういう形式は珍しいですね。昔はこの灯籠に実際に明かりが灯されていたんでしょうか🤔

こちらが県道17号線沿いの二の鳥居。その先に社殿が見えます。鳥居の間には三角コーンがありますが、車でそのまま鳥居の脇を通れます。

千代の松原

神社の入り口には「名勝 千代の松原」という案内板があります。

千代の松原は東八幡神社付近にある松林である。昔はこの松原の西側にも松林が多かった。
又南側には桜の木が多く桜の馬場と呼ばれていたところもあった。慶長6年蜂須賀家政はこの松原付近に別館を建て春は桜、夏は松籟をきき秋は山の紅葉をめでて隠居していたが豊臣秀吉をまつるためにこのあたりに壮麗な豊国大明神と豊林寺を建てさせたのでこの付近は急に文化の高い地方となったが、まもなくこれらの建物は取り除かれた。
現在はあの千代の松原の姿こそは変わっているが松の緑の色みは昔のままを伝えている。

(ふるさと創生事業・小松島市)

今は神社の周辺はコンクリートまみれですが、昔は立派な松原がありました。蜂須賀家政公が嫡男に家督を譲った後、隠居用の屋敷をこのあたりに構えていたようです。

案内板の説明文中に「春は桜、夏は松籟をきき秋は山の紅葉をめでて…」とありますが、”松籟(しょうらい)”って何ぞ?🤔と思って調べると「松の梢に吹く風、松を吹き抜ける風の音」だそうです。風が吹き抜ける音が聴こえるほど、立派な松林だったんですね。

余談ですがこの説明文中には「豊国大明神は取り除かれた」とありますが、後に再建されて現在も近くに「豊国神社」として残っています💁‍♀️

東八幡神社から豊国神社までは500mくらいでしょうか、歩いて行けますね。

小松島市内にはもうひとつ「豊国神社」がありますが、堀越寺の隣にあるのが当該の豊国神社です。
豊国神社の御神体である木造の豊臣秀吉像(豊太閤像)は秀吉の死後に100体作られ、全国各地に配られたものだとか。この秀吉像を御神体として全国に豊国大明神が祀られましたが、江戸時代初期には徳川家をはばかりすべて壊されました🥺
豊臣家の忠臣だった蜂須賀家は秀吉像をひそかに隠して祭祀を続けたため、全国で唯一現存している貴重なものです。

庄野祐吉翁

二の鳥居脇にある謎の銅像、気になりますよね😂

台座には「庄野祐吉翁之像」とあります。この方は小松島市にゆかりの方で、徳島県議会議長を務めた経歴などが断片的にはわかりましたが、なぜここに銅像が建てられたのかはいまいちわからず…。とりあえず「郷土の偉人」的な人に間違いない。

台座の題字は岸伸介元内閣総理大臣によるもの。「正一位勲章」とあるので、意外とすごい人なのかも?🤔

手水舎

拝殿の前には瓦屋根が立派な手水舎があります。

なかなかのヴィンテージ感ある水鉢ですが、全体に網が張られていて部分的にひしゃくが入る隙間がありました。こうして覆っておかないと何かいたずらとかされるんでしょうか💦

さざれ石

玉垣の前にはさざれ石が。「君が代」でおなじみ、”さざれ石の苔のむすまで”のさざれ石です。

さざれ石の碑
さざれ石とは、「国歌」に「さざれ石の巌(いわお)をとなりて」と歌われているように、小石の集まって出来た堆積岩である。
平成十八年本殿改築竣工の記念事業として、由緒ある千代の松原の地に、産土の弥栄(いやさか)を冀念(きねん)して石を据えた。
小松島市櫛淵町萱原の産、三角貝片が含まれ 種々の特徴から約壱億弐千萬年前、恐竜の生息した時代 アジア大陸東岸の浅海に堆積した地層に由来しており、日本列島が誕生する以前のものである。

(現地説明書きから引用)

こちらは小松島で見つかったさざれ石で、約1億2千万年前のものと推測されています。けっこう貴重なものでは🤔

狛犬

拝殿前に一対の狛犬さんが鎮座。高い位置にお座りなので、お顔はあまり見えませんでした。こちらは天保5年(1834年)に作られたもの。約180年歳でなかなかの長老です✨

歴史ある社殿

立派な瓦屋根の拝殿。こちらは江戸時代に建てられたものを修復しながら大事に受け継いできたそうで、「さざれ石の碑」によると平成18年(2006年)に改築されました。

拝殿前には樽に入った金陵のお酒がたくさん並んでいます。金陵の会社(西野金陵株式会社)の本店は香川県ですが、酒造を始める前は小松島の藍商だったそうです😲

龍のような蛇のような、ダイナミックに曲がった変わった形の木が奉納されていました。自然にこの形になったのはすごいですね。目が入っているので迫力がありますね。

拝殿前には躍動感ある神馬さんの銅像も。

拝殿前からは日峰山上の日峰神社が見えます。

裏側に回ってみると、御本殿はなぜか稲荷神社のように真っ赤っか。不思議です🤔

御本殿を守る小さな狛犬さん、頭でっかちでかわいいですね♡相棒はお尻を向けていて、お顔が見えませんでした。御本殿の基礎は阿波の青石でできていました。立派な石垣でした。

境内社

東八幡神社には以下の5社の境内社があるようで、手水舎のところに案内板がありました。

  • 鎮守神社
  • 荒神社
  • 稲荷神社
  • 高良神社
  • 若宮神社

境内社へ向かう途中、民家の前にポツンと地神塔がありました。

地神塔(じじんとう)
徳島県と香川県を中心にお祀りされている石柱で、五角形の柱に以下の神々の名が書かれたもの。
天照大神・大己貴命・少彦名命・埴安姫命・倉稲魂命
★必ず天照大神が北向きに安置されています。徳島では「ジジンさん」と呼ばれていますが、他の地域では「社日(しゃにち)塔」と呼ばれているようです。

台座はかなり古いですが、地神塔自体は新しいものです。社殿周辺以外は境内地が玉垣で囲われていないので、どこまでが境内なのかあやふやな感じ。

こちらが境内社。御本殿の裏側にコンクリート製のガッチリした建物があり、その中に石の祠が並んでいました。手水舎には5社の名前しかなかったですが、祠に並んでもうひとつ石仏があったように思います(うろ覚え)。お賽銭の投入口も6つあります。

小松島皇大神宮

東八幡神社のすぐ目の前には「小松島皇大神宮(こうたいじんぐう)」がありますが、こちらは境内社ではなく独立した別の神社のようで、社務所も別でありました。

こちらでも御朱印がいただけるのかは未確認です。

境内にはご由緒を書いた石碑がありました。

  • 明治初年(1868年)に小松島の有志が伊勢神宮より御分霊をいただいた。
  • 大正8年(1919年)に現在地に新殿を造営したが、老朽化のため平成2年(1990年)2月に本殿を、平成6年(1994年)10月に拝殿を改築した。

小松島皇大神宮は創建からおよそ150年、鳥居には「御鎮座百年記念」とあり、こちらは昭和55年(1980年)に奉納されています。比較的新しい神社ですが、地域で大切にされてるようです😊

まとめ

東八幡神社は徳島藩祖・蜂須賀家政公が創建した神社で、およそ400年の歴史があります。かつては「小松島屈指の神社」といわれるほどでしたが、現在は小ぢんまりとした印象でした。県道120号から17号まで続く長い参道にその面影が見られます。

拝殿前に社務所がありますが、御朱印はご自宅で書いて来られるので待ち時間はやや長め。社務所は基本的に無人のようなので、御朱印を希望する場合は連絡してからお参りするのが無難かも。

おすすめのお立ち寄りスポット

東八幡神社の近くで御朱印がいただける神社仏閣や、合わせて行きたいおすすめスポットをまとめました。

金長神社

「阿波の狸合戦」でおなじみの金長狸をお祀りした神社。無人の小さな神社ですが、このビジュアルそのままに「平成狸合戦ぽんぽこ」に登場したことから”ファンの聖地”としても親しまれています。

御朱印は地蔵寺でいただけます。

地蔵寺

金長神社から1kmくらいの場所にあり、境内の「宝寿水」という湧き水が有名なお寺。保元2年(1157年)に創建され、小松島市最古の木造建造物である仁王門や阿波公方館から移築された玄関などたくさんの文化財があります。

金長神社の御朱印のほかにも、複数の霊場で札所となっているので以下の御朱印がいただけます。

  • 新四国曼荼羅霊場第80番
  • 阿波六地蔵霊場第5番
  • 阿波秩父観音霊場第19番
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