滝宮天満宮は香川県で合格祈願の神さまとして有名な神社です。
道真公といえば北野天満宮や太宰府天満宮が思い浮かびますが、実は香川県もゆかりが深い場所なんですよ。滝宮天満宮がある場所は、菅原道真公が讃岐の国司として4年間暮らしていた官舎の跡地。
創建から1000年以上の歴史があり、地域の崇敬が厚い神社です。
滝宮天満宮へのアクセス
滝宮天満宮は県道282号線沿いにあり、場所はとてもわかりやすいです。
国道32号線、県道282号線沿いに滝宮天満宮の看板があり、近くまで行くとすぐにわかります。イオンモール綾川の近くなので、目印になります。
高速道路を利用する場合、各インターからの所要時間の目安は以下のとおりです。
- 高松自動車道高松西インターから30分
- 府中湖PAのETC専用スマートインターから5分
滝宮天満宮の駐車場
滝宮天満宮には参拝客が無料で利用できる駐車場があります。参道横の駐車場に10台分あり、スペースがない場合は境内の土俵周辺にも駐車できます。
駐車場は近隣のお店などと共用となっているので、滝宮天満宮の表示があるスペース以外は駐車できません。
また、祭礼などで混雑する場合は近くの道の駅滝宮の駐車場も利用できます。
公共交通機関でのアクセス
滝宮天満宮に車以外で行く場合は、電車とバスが利用できます。
・ことでん琴平線滝宮駅から徒歩5分
・綾川町コミュニティバス「横町」バス停下車すぐ
滝宮天満宮の御朱印
滝宮天満宮は拝殿の左側に大きな授与所があり、そこで御朱印をいただけます。
初穂料は300円です。
通常の御朱印のほか、さぬき七福神の福禄寿の御朱印もあります。
滝宮天満宮の社務所受付時間
滝宮天満宮の社務所受付時間は9:00から17:00までです。
御祈祷の場合は、事前に電話で相談すると時間外でも受付可能となっています。
滝宮天満宮について
滝宮天満宮は、讃岐の国司として赴任した菅原道真公が住んでいた官舎跡に作られた神社です。
仁和2年(886年)から4年間、国司として領内をくまなく巡視して領民に寄り添い、仁政をしいたことでとても慕われていました。道真公が失脚して太宰府に流され、訃報を聞いた讃岐の人々が遺徳を偲んで滝宮天満宮を創建したのが天暦2年(948年)のこと。
全国におよそ12000社ある天満宮・天神社のなかでも、とくに道真公とゆかりの深い「菅公聖蹟二十五拝(かんこうせいせきにじゅうごはい)」の一社です。
さぬき十五社の第8番、さぬき七福神では福禄寿をお祀りしています。
滝宮天満宮の御祭神
滝宮天満宮の御祭神は菅原道真公、拝殿にはやたらとイケメンな道真公の絵が奉納されています。
相撲の神さま・野見宿禰(のみのすくね)と道真公に仕えた島田忠臣(しまだのただおみ)、渡会春彦(わたらいはるひこ)もお祀りされています。
野見宿禰は菅原家の祖先にあたり、滝宮天満宮に合祀されています。
滝宮天満宮の御利益
滝宮天満宮は菅原道真公をお祀りしていることから、学業成就や合格祈願の御利益で有名です。受験シーズンには香川県内各地から受験生が参拝していて、境内には合格祈願の絵馬がたくさん奉納されています。
また、道真公は讃岐での国司の経験をいかして都で出世したことから立身出世の御利益があり、滝宮天満宮→京都→太宰府天満宮の順に参拝するといいといわれています。
境内にある「恋松天神」には縁結びや恋愛成就の御利益があります。
さぬき七福神で福禄寿をお祀りしていることから、大願成就や健康長寿の御利益もあります。
滝宮はさぬきうどん発祥の地
滝宮天満宮と滝宮神社の間には龍燈院跡があり、弘法大師の甥・智泉(ちせん)大徳がお祀りされています。
智泉大徳が弘法大師に唐の麺料理を教わり、滝宮に住んでいた両親をもてなしたことがさぬきうどんの始まりといわれています。
今はお寺はなく、小さな石碑があるだけですが龍燈院の歴代住職は滝宮天満宮でお祀りされています。
健康長寿のうどんお守り
滝宮天満宮ではさぬきうどん発祥の地にちなみ、さぬきうどんデザインのお守りを授与しています。
うどんは長くて切れにくいことから、健康長寿の縁起物でもあります。
さぬきうどん柄のお守りはゴールドとシルバーの2色あり、初穂料は500円でした。
滝宮天満宮の見どころ
長い参道
県道沿いの鳥居から拝殿までは長い参道があり、初詣やお祭りの時期には参道にずらっと屋台が並んでにぎわっています。
参道の神門は、道真公1075年遠忌の記念事業として昭和52年(1977年)に寄進されました。
神門の先には奉納相撲が行われる大きな土俵があり、滝宮天満宮は四国の相撲発祥の地といわれています。
狛犬
拝殿へ向かう階段を上がると狛犬。
ぎゅっと握ったような前足がキュートでした。
なで牛となで鷽
狛犬の脇にはミニサイズのなで牛がいます。
隣の滝宮神社にはなで牛がいっぱいですが、天満宮にはこの子だけ。
なで牛の隣には珍しい「なで鷽(うそ)」もいます。
「病気災難を除け必勝合格・幸運・福を招く身代わりなで鷽鳥」と書かれています。オールマイティーな御利益が授かれるので、ぜひなで回しておきましょう。
滝宮天満宮のうそ鳥はとぼけた表情でかわいいです。
拝殿と本殿
立派な瓦屋根で、神社というよりお寺のイメージな拝殿。
拝殿は明治6年(1873年)に西讃地域で起こった暴動で火災にあい、明治21年(1888年)に再建されたものです。
拝殿前にある赤い囲いの中の梅の木は、太宰府天満宮から分けられた「飛び梅」です。
拝殿奥にある御本殿、しっかりした石垣の上にあって立派でした。
縁結びの恋松天神
滝宮天満宮の境内には「恋松天神」という小さなお社があります。
道真公が讃岐の国司をしていた頃、身の回りのお世話をしていた女性と恋仲になり、近くの川を散策していたときに衣をかけた松が「恋の袖かけ松」と呼ばれていたことが由来です。
周囲は縁結び祈願の絵馬がいっぱいで、恋松天神に絵馬をかけると恋愛が成就するといわれています。
子供を守る子守社
恋松天神の隣には子守社があり、子供を守る魔除けの獅子頭がお祀りされています。鳥居をくぐって獅子頭の周りを一周してお参りします。
5月5日には子守社で「子守り神事」が行われ、子供の無病息災や学力向上、開運、いじめ除けを祈願しています。
七福神勢ぞろい
さぬき七福神で寿老人をお祀りしている滝宮天満宮では、境内に七福神が勢ぞろい。さぬき七福神の札所全部に行けない場合でも、ここで七福神巡りができますね。
寿老人はソロでもお祀りされていて、境内の目立つところに鎮座しています。
福禄寿の隣には、聖蹟二十五霊場の第18番目であることが書かれた石碑があります。
うそかえ祭り
滝宮天満宮といえば、うそかえ祭り。
木彫りのうそ鳥を境内で交換しあう行事は全国の天満宮で行われていますが、香川県では滝宮天満宮だけで行われています。これほど盛大に行われているのは四国四県のなかでもおそらく滝宮天満宮だけでは。
うそかえ祭りは毎年4月24日に行われていて、1000体の木鷽が授与されます。
木鷽はうそかえ祭りのみの授与ですが、木鷽をモチーフにしたかわいいおみくじは通年購入できますよ。
滝宮念仏踊り
滝宮天満宮の行事といえば、8月に行われる念仏踊りも有名です。
「滝宮の念仏踊り」は1000年以上続く伝統行事で、国の重要無形民俗文化財に指定されています。
道真公が讃岐の国司をしていたとき、干ばつに悩まされる領民を救うために7日間の祈願をして雨が降ったというエピソードがあり、喜んだ領民が踊ったことが念仏踊りの始まりです。
★毎年8月25日に滝宮神社と滝宮天満宮で奉納されています。
・滝宮神社 8:00頃から
・滝宮天満宮 13:20頃から
まとめ
滝宮天満宮は大きな神社ではないですが、道真公とのゆかりが深く、地域で1000年以上崇敬されています。
国司の任を終えて都へ帰るときには領民が父母と別れるような思いで見送ったという伝承のとおり、今でも滝宮では道真公が慕われています。
滝宮天満宮で行われるうそかえ祭りや念仏踊りも道真公にゆかりがあり、毎年多くの人でにぎわっているので、ぜひタイミングを合わせて参拝してみては。
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