讃岐国(香川県)の一の宮・田村(たむら)神社は平成21年(2009年)に創建から1300年を迎えたという、とても長い歴史がある神社。「名神大社」というとても格式が高い神社なので、『さぞかし厳かな雰囲気なんだろうなぁ…』と思うでしょうが、次々と予想を裏切ってきます😂
広い境内に見どころ&御利益スポット満載の楽しい田村神社の魅力を、隅々までご紹介します💁♀️
田村神社へのアクセス
田村神社は幹線道路から奥まったところにあり、国道193号線から県道12号線に入り、さらに細い道に入ります。すぐ隣には四国八十八か所霊場第83番札所一宮寺があるので、一宮寺の案内標識を頼りにたどりつくことができます。
- JR高松駅から20分
- 高松空港から15分
- 高松自動車道高松中央インターから15分
- 高松自動車道高松西インターから10分
田村神社の駐車場
田村神社は裏参道、表参道の両方に大型駐車場があり、参拝者は無料で利用できます。
公共交通機関でのアクセス
田村神社に車以外で行く場合は、電車とバスが利用できます。
- 琴電琴平線「一宮駅」で下車、駅から徒歩10分
- ことでんバス 「一宮」バス停で下車、徒歩1分
田村神社の御朱印
- 宇都伎社
- 素婆倶羅社
田村神社では3種類の御朱印をいただくことができます。本殿の左手に授与所があり、そこで書いていただけます。
授与所はお守りの授与や御祈祷の受付などでかなり混雑していましたが、御朱印を希望する人は多くなくて待ち時間は10分~15分くらいでした。
・新四国曼荼羅霊場11番札所
・さぬき七福神 布袋尊
田村神社の社務所受付時間
田村神社の社務所受付時間は9:00~17:00までです。
田村神社のオリジナル御朱印帳
- 龍
- 花
田村神社にはオリジナルの御朱印帳があります。デザインは2種類あり、黒地に龍がデザインされたものと白系の上品な花柄。どちらも男女問わず使えそうなデザインですね。
画像は田村神社公式ホームページから拝借🙇♀️
田村神社について
当社の起源は極めて古く社記によれば和銅二年(709)に社殿が創建されたとあり往古より「田村大社」「定水大明神」又は「一宮大明神」とも称され、人々より篤く崇敬されてきた。
嘉祥二年(849)従五位下に叙せられ貞観三年(861)官社となり名神大社に列せられ、讃岐國の一宮に定められて後は神階を授けられ建仁元年(1201)正一位の極位に叙せられた。
当社の奥殿の床下には深淵があり、厚板でこれを覆い殿内は盛夏といえども凄冷の気が満ちていて古くから神秘を伝えている。又領内で水旱があれば領主奉行は必ず先ず当社に祈願したといい、定水大明神と称される所以である。
奥殿深淵には龍が棲み、覗いたものは絶命するとされて、開かれたことがない。
古来、讃岐は雨が少なく、古代から溜池が作られてきたが、当社付近は香東川の伏流水が多い地域で、農耕に欠かせない湧き水への信仰が、祭祀につながったと考えられている。(田村神社公式ホームページより引用)
田村神社には1300年の歴史があり、和銅2年(709年)の創建と伝わっています。昔から水が少ない香川県のなかで、田村神社には豊富な地下水が湧くことから、農耕のための水の神として崇められてきました。
朝廷からの信仰が厚く、平安時代にはたびたび神階が授与されています。延喜式にも名神大社に列せられ、讃岐国一の宮として信仰されてきました。
天正年間(1573年~1592年)には長宗我部元親による兵火で焼失していますが、高松藩主から社領の寄進を受けて再建されました。
田村神社の御祭神
田村神社の御祭神は5柱の神々で、総称して「田村大神(タムラノオオカミ)」と呼ばれています。
- 倭迹迹日百襲姫命(ヤマトトトヒモモソヒメノミコト)
- 五十狭芹彦命(イソサセリノミコト)
- 猿田彦大神(サルタヒコオオカミ)
- 天隠山命(アメノカグヤマノミコト)
- 天五田根命(アメノイタネノミコト)
五十狭芹彦命は吉備津彦命(キビツヒコノミコト)という別名があり、桃太郎のモデルとされる神さまで、ご覧のとおり田村神社にも桃太郎ご一行の像があります。お供の猿と犬の哀愁漂う顔が気になりますね😂
田村神社の御利益
田村神社は水の神さまである倭迹迹日百襲姫命をお祀りしていることから五穀豊穣の御利益があり、猿田彦大神をお祀りしていることから交通安全・旅行安全の御利益もあります。
そのほか、所願成就や厄除けの御利益があるとされ、とくに厄除け祈願が有名で私が参拝したときも厄除けの御祈祷の申し込みで社務所が大盛況でした。
また、田村神社は「さぬき七福神」の布袋尊をお祀りしているので、家庭円満や人間関係の円満にも御利益があります。
境内には布袋さまがたくさんいますよ。
田村神社の見どころ
田村神社で個人的に気になる&おすすめの見どころを写真つきでご紹介します!参拝される前にチェックして参考になさってくださいね。
迷子になりそうなほど広い境内
田村神社には境内図が何か所もあるほど境内が広く、ガチで迷子になりそうでした💦すさまじい数の境内社と御利益スポットがあるため、田村神社はテーマパーク系神社といわれています。
巨大な鳥居
本殿前には巨大な鳥居がそびえ立っています。この大鳥居は2009年の御鎮座1300年記念で建立されたもの。右隣の宇都伎社にも同じくらい大きな鳥居があり、並んだ光景がなかなかすごかったです(写真は撮り忘れました)。
龍が棲む奥殿の淵は”見ると死ぬ”!?
田村神社には一般的な神社のように拝殿+本殿という構成ではなく、これが御本殿で、現在の本殿は宝永7年(1710年)に建てられたものです。
本殿には奥殿がありますが、一般の参拝者は立ち入り禁止となっています。奥殿の床下には「定水井(さだみずのい)」と呼ばれる底が見えないほど深い淵があり、ここには龍が棲んでいるといわれています。この淵をのぞいた者は死ぬ、といわれていて、一度も開かれたことがないとか😲
高松藩の公式記録にも田村神社の龍ににらまれて死んだ普請奉行や大工のエピソードがあるというから驚きです。
境内社・宇都伎社
本殿の右隣には境内末社の宇都伎社(うつぎしゃ)があります。
宇都伎社は衣食住を司る神で、大地主神(オオトコヌシノカミ)と倉稲魂神(ウカノミタマノカミ)がお祀りされています。
家内安全、生活守護
拝殿の前がにぎやかな感じがしますね✨
このあたりからだんだん田村神社的アトラクションが増えていきます。宇都伎社では巨大な布袋さんや大黒さんの像に金箔を貼って、金ぴかの大黒さんをぐるぐる回したりできますよ🤗
宇都伎社の鳥居と拝殿の間には田村神社のシンボルともいえる龍神さまが。
田村神社の御祭神は龍の姿をしているといわれるため、境内にはたくさんの龍がいます。この龍には願いごとを書いた小判を奉納でき、金運アップや商売繁盛の御利益がありますよ。
境内社・素婆倶羅社
宇都伎社のさらに右隣には境内末社の素婆倶羅社(そばくらしゃ)があります。
素婆倶羅社は女性守護の神で、少名毘古那神(スクナヒコナノカミ)、大年神(オオトシガミ)、塞神(サイノカミ)、大水上神(オオミナカミ)、菅原神の5柱をお祀りしています。
安産、病気平癒
拝殿の天井がカラフルできれいでした✨お花の絵はちょっと立体的になっています。
素婆倶羅社の前には「安産子宝犬」と書かれたかわいい犬の像や「はらみ石」という石があり、子授けや安産の御利益をこれでもかとアピールしてきます。
- 裏から見ると謎の石
- 正体は「はらみ石」
「はらみ石」、どストレートなネーミング。
神社でうどんが食べられる「田村神社の日曜うどん」
「田村神社名物うどん」と書かれたこの看板、なかなかの破壊力ですね。さすがにうどん県の香川といえども、神社でうどんとかマジか…と思いますが、マジです👍
毎週日曜日にだけ開店する神社の中のうどん屋さんは、地域の方や氏子の方たちが運営するとてもアットホームな雰囲気でした。出汁が絶品です🤤
▼日曜うどんについて、詳しくはこちら▼

毎週日曜日のみ営業
営業時間:6:00~13:00(麺がなくなり次第終了)
まだまだ御利益いっぱい!境内をすみずみまでチェック
田村神社はメインの本殿と境内社の宇都伎社、素婆倶羅社のほかにも小さな祠や神社がたくさんあります。創建1300年を境に、もっと楽しんでもらえる場所にしたいという宮司さんの思いから現在のテーマパーク系神社になったそうです。
縁結びの姫ノ宮、学問の神さま天満宮、芸能の神さまを祀った宮島など、まだまだ御利益がいっぱい!長くなりすぎるので、別記事にしました☟
境内は広いですが御利益スポットはぎゅっとまとまっているので、全部周ってもそれほど時間はかかりません👌
まとめ
噂には聞いていましたが、見どころが多すぎる田村神社はまさにテーマパーク系神社で体験型アトラクションもいっぱい✨いろいろな御利益があるので、境内をすみずみまでチェックしてくださいね。
日曜市では神社の境内でうどんが食べられるという、うどん県のなかでも珍しい神社なので田村神社は日曜日に参拝するのがおすすめですよ😆