徳島市のシンボル・眉山には山裾に由緒ある神社が点在していて、豊崎八幡神社もそのうちのひとつ。山に沿って段々に配置された広い境内には境内社とは思えないレベルの大きな社殿が3つあり、どれが豊崎八幡神社なのか一瞬迷うほど。
入り口すぐそこまで住宅街が広がっているのに、鳥居をくぐるとそこは別世界のように静まり返っていて、とても神聖な雰囲気でした。
あまり知られていませんが、御朱印もいただけますよ💁♀️
★豊崎八幡神社はGoogleマップ等では「豊崎八幡宮」と表記されていますが、御朱印は豊崎八幡神社なので記事内は「~神社」で統一します。
豊崎八幡神社へのアクセス
国道192号線から県道203号線に入り、1kmくらいの場所。とくに目印がないのでわかりにくいかも。
豊崎八幡神社の駐車場
駐車場はありませんが、お参りの間の短時間であれば参道に駐車可能。料金は無料です。
公共交通機関でのアクセス
最寄り駅からやや距離があるので、車以外で行く場合はバスがおすすめ。
- JR徳島線鮎喰駅から約1.5km
- 徳島バス地蔵院回転場行きに乗車し「地蔵院前」バス停で下車、約200m
豊崎八幡神社の御朱印
豊崎八幡神社の御朱印は井上八幡神社の宮司さん宅でいただけます。
記事の最後に井上八幡神社までの地図があるので、そちらもご覧ください💁♀️
豊崎八幡神社について
豊崎八幡神社は現地に由緒書きがなく、Wikipedia等でも情報がないため、残念ながら詳細は不明。鮎喰(あくい)地域の氏神様で、秋には盛大なお祭りがあるそうです。
豊崎八幡神社の御祭神
境内には豊崎八幡神社のほか、境内社として天満神社と神明神社があります。それぞれの御祭神は以下のとおり。
- 豊崎八幡神社:誉田別命
- 天満神社:菅原道真公
- 神明神社:天照大神
豊崎八幡神社の見どころ
豊崎八幡神社で個人的に気になる&おすすめの見どころを写真つきでご紹介します!参拝される前にチェックして参考になさってくださいね。
神聖な山の中にある神社
こちらが一の鳥居、扁額には「八幡宮」とあります。
豊崎八幡神社は山の中腹に社殿があり、境内は立体的。社殿にたどりつくまでに100段くらいの階段を上がりますが、分割されているのでそれほど苦になりません。
境内全体は北向きなので昼間でも少し薄暗く、”気軽に足を踏み入れてはいけない神域”という雰囲気でした。人によってはちょっと不気味に感じるかもしれませんね。
参拝したときは近くの保育園のキッズがお散歩に来ていたくらいなので、地元では親しまれているようです。
そんな神域の入り口にはもちろん狛犬さんがいて、神さまを守っています。ややマッチョで力強い狛犬さんですが、尻尾がぐるぐるでうずまきデニッシュ風。
こちらは阿形、個性的なファニーフェイスです。前歯はちょっとすきっ歯で、八重歯がラブリー♡
第一の刺客
階段から一の鳥居方向。入るとすぐ屋根つきの立派な手水舎があります。屋根までコンクリート製で頑丈でした。
まずはこちらで手を清めて…いや、水口の龍が独特すぎるやろ。むしろこの子は本当に龍なの…?コモドドラゴン的な何かを感じる。
地神塔
手水舎から階段を上がると、右手奥に「地神塔」がひっそりと。
地神塔の奥には謎の祠が点在しています。真ん中の大きな祠を囲むように、あらゆる方向に向いて小さな祠が配置されていました。この向きには何か意味があるんでしょうか🤔そもそも何を祀っているんだろう…。
神馬舎
階段の途中にポツンと小さなお堂がありますが、こちらは神馬舎。手水舎と同じく、コンクリート製で頑丈な建物です。中は暗くてよく見えませんが、神馬さんは白い木造の像でした。
青石の鳥居
徳島の名産である「阿波の青石」は神社やお寺でも土台、石段、石垣などによく使われているので、目にする機会が多いです。
豊崎八幡神社では鳥居に青石が使われていました😲これはちょっと珍しいかも!徳島県内各地で神社めぐりをしていますが、青石の鳥居は初めて見ました。こちらは天満神社や豊崎八幡神社がある一段下、二の鳥居です。
玉垣がゴージャス!
豊崎八幡神社の見どころのひとつが、境内の上から下まで張り巡らされたこの立派な玉垣。徳島県内でも有数の規模かと思います。大阪や香川など徳島県外からもたくさん寄進されていました。
奉納されたのは江戸時代末期のものが多いですが、それほど風化していなくて文字もはっきりと読み取れます。玉垣には奉納した方のお名前などが刻まれていますが、家紋ではなく屋号的なひらがな一文字が並んでるのが印象的でした。
天満神社
豊崎八幡神社には「境内社」というには巨大すぎる2つの神社があり、いちばん上にあるのが豊崎八幡神社かと思いきや、そこは神明神社という不思議な配置となっています🤔
鳥居から階段を上がって来ると左右にお宮がありますが、山に向かって右側は菅原道真公をお祀りする天満神社。拝殿にはたくさんの絵馬がかけられていました。
この絵馬たちはお正月など、社務所が開いているときに頒布しているのかな?
狛犬います
天満神社には専用の狛犬がいました。平成生まれの新しい狛犬で、目がゴールドです。
豊崎八幡神社
天満神社の反対側が豊崎八幡神社。境内のいちばん上にないのが不思議ですが、山を背にしてとても荘厳な雰囲気でした。社殿前には小さな太鼓橋もあります。
神社はだいたい東や南向きのご鎮座ですが、豊崎八幡神社は珍しい西向き…豊崎八幡神社の西には阿波国一の宮ともいわれる天石門別八倉比売神社があります。
Googleマップ上の位置は誤差もあるので少しずれていますが、両社の社殿は向かい合っているようです。ご由緒など詳しいことは不明ですが、豊崎八幡神社はかなり重要な神社なのかもしれませんね🤔
太鼓橋の前に小さな狛犬さんがいます。吽形はヒビが入ってしまってますが、なんとなく笑っているようなお顔に見えます。こちらの狛犬さんは明治2年(1869年)に奉納されたもの。
第二の刺客
豊崎八幡神社には専用の手水舎が。がっしりとしたコンクリート製の屋根つきで、ミニサイズながら歴史ある水鉢が備えられています。下にあった手水舎をそのまま小さくした感じですね。
おった、やっぱりここにもおったよ😂
こちらも入り口の水口に負けずとも劣らずな個性派の龍さんです。口の中がほんのり赤く、元は体にも彩色があったのかな?と思います。入り口の龍さんより凝った作りだったのかも。
背中の造形も素敵、うろこが一枚一枚はっきりと見てとれますね。鉢にしがみつくお手てがキュートです🥰
第三の刺客
豊崎八幡神社の現在の社殿はいつ頃建てられたものなのか不明ですが、木造なのでやや傷みがあります。それでも、社殿の荘厳さは圧巻!
少し薄れてしまっていますが、向拝には龍の天井画が!口や爪など細部まで書き込まれていてとても迫力がある龍です。スペースの都合か、なんだかポーズが独特でした。
向拝の彫刻も龍でした。波のような雲のようなものにまぎれて、悠々と飛んでいるお姿でとても迫力あります。上の松もモリモリとしたボリューム感がすごい。
木鼻には獅子がいました。こちらも細部まで作りこまれていて、クルクルした巻き毛と肉球のプニプニ感がすごい。サイドには虎のような猛獣が。
反対側の獅子。鋭い視線で参拝者ににらみをきかせています。
過保護な御本殿
豊崎八幡神社の御本殿はなぜかガッチリとガードされています。もしかして、文化財指定とか受けているんでしょうか。
ガラス張りなので中の御本殿は外側からもうっすらと見えますが、何というか、神社っぽくない雰囲気ですね。コンクリート打ちっぱなしのデザイナーズマンション的な。
幣殿と御本殿の下をくぐることができ、近くで神さまにお参りができますよ👏
神明神社
天満神社と豊崎八幡神社がある場所から一段高いところにあるのが神明神社。天照大神をお祀りしているので、鳥居も神明鳥居です。こちらの鳥居は青石ではなく、御影石っぽい。
この階段、角度がえげつない。上り下りは足元にご注意ください。
二段階狛犬
神明神社は階段の下と上のダブル狛犬構成で、なぜか豊崎八幡神社よりも贅沢。こちらが階段下の狛犬、足がすらっとしています。
階段上の狛犬は階段ギリギリに鎮座していて、個別の写真は無理。台座は新しいですが、狛犬は古そう。年代は読み取れませんでした。
手水舎
神明社にも専用の手水舎がありました。豊崎八幡神社では手水舎=クセがすごい龍というイメージが自分の中ですっかり定着しましたが、こちらはめっちゃ普通。なんだか裏切られた気分😂
境内に由緒書きや案内板などがほとんどなく、何がなんだかいまいちわからない豊崎八幡神社ですが、こちらの手水舎は記念碑によると平成の御大典記念で作られたもの。神明社の社殿も同時期に建て替えられたようですね。
新しい社殿
神明社は横長なので、正面からは写真が撮りにくい。神明社は平成5年(1993年)に建てられたもので、豊崎八幡神社ではいちばん新しい建物です。
拝殿の中には左右に何やら小さなお宮がお祀りされていました。
まとめ
豊崎八幡神社は山を背にした立体的な広い境内に3つの神社があります。いちばん高い位置になぜか神明神社があるのが不思議でした。詳しい神社の歴史や由緒がわからないのがちょっと残念ですが、境内には個性的な狛犬や龍がたくさんいて、散策するのが楽しかったです。
豊崎八幡神社にも社務所がありますが、普段は閉まっているので御朱印は井上八幡神社の宮司さん宅でいただきました。
豊崎八幡神社から井上八幡神社までは車で10分くらいです。
おすすめのお立ち寄りスポット
豊崎八幡神社の近くで御朱印がいただける神社仏閣や、合わせて行きたいおすすめスポットをまとめました。
地蔵院
豊崎八幡神社から車で5分もかからない場所に地蔵院があります。阿波六地蔵霊場第2番、新四国曼荼羅霊場第75番札所で、御本尊は「安産の地蔵さん」として信仰されています。広い境内には古墳もありますよ。