住吉神社は徳島城から東へ1kmくらいの住宅街の中にある神社。
あまりメジャーな神社ではないので知らない方も多いかもしれませんが、徳島市の地名としての「住吉」はどうでしょうか。地名の元となっているように、住吉神社は古くからこの地に鎮座しています。
創建は1300年頃。700年以上の歴史がある神社で、境内には今も江戸時代に作られた鳥居や狛犬があります。
住吉神社は神職常駐の神社ではないため、御朱印は本務社の四所神社でいただけます。四所神社までのルートも後述するので、ご参考に💁♀️
住吉神社へのアクセス
住吉神社は道路沿いではないのでちょっと場所がわかりにくいかも💦近くまで行くと木がいっぱいあるので何となくわかります。
住吉神社の駐車場
境内に乗り入れ可能、駐車料金は無料。
公共交通機関でのアクセス
駅から距離があるため、車でのアクセス推奨。バスはかなり本数が少ないです。
- JR徳島駅から2.5km
- 徳島バス「住吉東」バス停から80m
住吉神社の御朱印
住吉神社には社務所はなく、御朱印は四所神社でいただけます。
住吉神社から四所神社まで
住吉神社から四所神社までは約650m、徒歩でも10分程度でアクセス可能です。
車の場合は上記のルートは通行できないのでご注意ください。川沿いのルートは車では一部通行できないので、まっすぐ進み県道29号線からのアクセスになります。
住吉神社について
1300年(正安2年)に阿波国に遷座。その後、阿波国守護細川家によって渭山(城山)東側の麓にて護持。1586年(天正14年)に蜂須賀家政の入国より37年間城内鎮守として崇敬された。
1623年(元和9年)、蜂須賀忠英が藤五郎島と言われていた現在地に遷座し、住吉島と改める。1642年(寛永18年)、住吉神社の南隣に蓮花寺を移転し、住吉神社の別当寺とした。(Wikipedia住吉神社(徳島市)より引用)
Wikipediaにもあるように、住吉神社は1300年の創建。
住吉神社でいただいた由緒書きによると、摂津国(大阪府)の住吉大社の神職・津守国房が執権・北条貞時に罪を着せられて阿波へと流されたのが1300年で、そのときに住吉の神を勧請したのが始まりとされます。
国房は11年後に住吉へと戻ることができ、その後の住吉神社は阿波細川家によって保護されました。
もともとは現在の城山・渭山(いのやま)に鎮座していましたが、蜂須賀氏の阿波入国によって元和9年(1623年)に現在地へと遷座。
当時の徳島市中心部は海に大小の小島が浮かんだ状態で、住吉神社がある場所も「藤五郎島」と呼ばれていましたが遷座によって「住吉島」と改められました。
現在もこのあたりの地名は「住吉」となっています。
ちなみに、由緒書きは拝殿の中にあるお賽銭箱の上に置いてあり、絶妙に取りにくい位置なんですが手をつっこんで取っていいそうです😂
境内でお掃除をしていた氏子のおっちゃんに教えてもらいました。
「阿波国二十二社」の一社?
住吉神社についてネットで調べていると、どうも藍住の住吉神社とごっちゃになっている雰囲気がありました💦「阿波国二十二社のひとつ」としている情報もありますが、そちらはたぶん藍住の住吉神社…だと思います。
そもそも「阿波国二十二社」ってなんやねん?🤔と思ったので詳しく調べてみると、たしかに「住吉大明神」として記載がありましたが場所が「板野郡住吉村」なのでやっぱり違うよね。
- 大麻彦神社(板野郡板東村)
- 住吉大明神(同郡住吉村)
- 高良大明神(同郡古川村)
- 田宮神明宮(名東郡田宮村)
- 天満天神社(同村)
- 諏訪大明神(同郡佐古村)
- 春日大明神(同郡徳嶋寺町)
- 四所大明神(同郡福嶋)
- 富田八幡大神宮(同郡富田)
- 杉尾大明神(勝浦郡西須賀村)
- 祇園三所天王(同郡小松嶋浦)
- 牛頭天王宮(同郡田野村)
- 大宮正八幡大神宮(名東郡佐那河内村)
- 宇佐大岩両社(名西郡上山村)
- 一宮大明神(名東郡一宮村)
- 天石門別八倉姫神社(名西郡矢野村)
- 白鳥大神宮(同郡白鳥村)
- 本宮新宮両社(同郡中嶋村)
- 宮之嶋八幡宮(麻植郡宮ノ嶋村)
- 種穂忌部社(同郡川田村)
- 松尾大明神(美馬郡貞光村)
- 賀茂皇大神宮(三好郡賀茂村)
出典:郷土古文書史料一覧/阿波国二十二社巡拝記
住吉神社の御祭神
住吉神社の御祭神は「住吉三神(すみよしさんじん)」といわれる
- 底筒男命(ソコツツノオノミコト)
- 中筒男命(ナカツツノオノミコト)
- 表筒男命(ウワツツノオノミコト)
の3柱のほか、
- 住吉大社にゆかりが深い神功皇后(じんぐうこうごう)
明治時代に住吉神社に合祀された蛭子神社の御祭神
- 大国主命(オオクニヌシノミコト)
- 事代主命(コトシロヌシノミコト)
合わせて6柱の神々がお祀りされています。
住吉神社の見どころ
住吉神社で個人的に気になる&おすすめの見どころを写真つきでご紹介します!参拝される前にチェックして参考になさってくださいね。
徳島城の近く
住吉神社はマンションなどが立ち並ぶ閑静な住宅街の中に鎮座しています。大鳥居前に立って西の方角を見ると、遠くにこんもりとした山が見えますが、あれが城山です。
道はまっすぐ続いているので、馬場的なものだったのかな🐎
藩主寄進の鳥居
拝殿前には大きな鳥居が。
こちらは元和9年(1623年)の城山からの遷座のとき、藩主に寄進されたものがそのまま残っています。およそ400年前のものですが、きれいに残っていますね。
扁額も歴史がありそう。
紅白の拝殿
神社の社殿は基本的に東向きか南向きに鎮座していますが、住吉神社は珍しい西向き。城山の方向にご鎮座されています。
拝殿はコンクリート製で、紅白の配色が鮮やか✨徳島市中心部は空襲被害が大きかったので、戦後に再建された神社仏閣はコンクリート製の建物が多いです。
御本殿は木造。
拝殿の前には阿波の青石でできた豪快な灯籠が。こちらの灯籠は天保3年(1832年)に奉納されたもの、およそ200年前のものです。
百度石と、珍しい千度石もあります。ハードル高すぎ😂
由緒書きによると、この百度石は天保14年(1843年)に奉納されたもののようですが、どう見ても千度石のほうが古そうなのが不思議🤔
狛犬パラダイス!
住吉神社には鳥居脇、拝殿前、境内社の狛犬合わせて5対10体の狛犬さんがいます!それほど大きな神社ではないですが、狛犬密度は高めなので狛犬好きな方にもおすすめです。
鳥居脇の狛犬と拝殿前の狛犬。
どれも個性的なお顔立ちでかわいいです。
由緒書きによると、狛犬のうち2対は江戸時代に奉納されたものだとか。
- 寛政3年(1791年)
- 嘉永2年(1849年) 上の写真だと境内社②の天神社
寛政3年のほうはどれかわからん😂拝殿前の①か②が江戸時代後期っぽい造形に見えますが、どうでしょう。
境内社
拝殿横に鎮座している蛭子神社、住吉神社と同じく西向きの鎮座です。立派な石鳥居と専用狛犬つき。
蟇股には御神紋の彫刻がありました。
蛭子神社と向かい合うように鎮座している天神社。こちらも立派な鳥居と狛犬つき。
蛭子神社、天神社のほかにも小さな石祠がたくさん並んでいます。
由緒書きによると春日神社、隅野神社、氷川神社、稲荷神社があるそうですが、表示がないためどれがどの神さまなのかわからず。。。
徳島で氷川神社って初めて見たかも…珍しい!😮
まとめ
住吉神社は創建から700年の歴史がある神社。徳島県内でもそれほど有名な神社ではなく、境内もコンパクトですが江戸時代から残る鳥居や狛犬などがあり、見どころいっぱいでした。
御朱印は近くの四所神社でいただけるので、合わせて参拝してみては。
おすすめのお立ち寄りスポット
住吉神社の近くで御朱印がいただける神社仏閣や、あわせて行きたいおすすめスポットをまとめました。
▼徳島駅周辺の御朱印一覧はこちら▼
▼徳島市内の御朱印一覧はこちら▼
蓮華寺
時間の都合で参拝できなかったんですが、住吉神社のすぐ隣にあります。こちらは蜂須賀家ゆかりのお寺が尾張国(愛知県)から移されて、住吉神社の別当寺となりました。
明治初期の「庚午事変」により、日本で最後の切腹刑が執行されたのがここ😮
四所神社
住吉神社の御朱印がいただける四所神社。住吉神社から歩いて行ける距離にあります。こちらは蜂須賀公の崇敬篤い「徳島市中五社」のひとつ。
四所神社の宮司さんは20~30社くらい兼務しているそうなので、住吉神社以外にも複数の兼務社の御朱印がいただけます。
御朱印についての詳細はこちらで💁♀️