兵庫県南あわじ市|国生み神話&縁結びで有名なおのころ島神社は月替わり御朱印もかわいい♡

淡路島

自凝島(おのころじま)神社は伊弉諾尊(イザナギノミコト)と伊弉諾尊(イザナミノミコト)の”国生み神話”にゆかりの神社で、「縁結びのパワースポット」として有名です。

神社の周辺には古事記や日本書記にも登場する「天の浮橋」や「葦原国」があり、国生みの聖地・淡路島の歴史にふれることができます。

淡路島では珍しい、カラフルでかわいい月替わりの御朱印も人気で、赤い大鳥居がデザインされたオリジナル御朱印帳もありますよ🙆‍♀️

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おのころ島神社へのアクセス

おのころ島神社
656-0423
兵庫県南あわじ市榎列下幡多415

周辺には案内標識や看板などもあり、初めてでも場所はわかりやすいと思います。近くには榎列(えなみ)小学校や榎列公民館があり、目印になります。

・神戸淡路鳴門自動車道西淡三原インターから車で約3km、車で10分弱

おのころ島神社の駐車場

おのころ島神社には参拝者が無料で利用できる大型駐車場があります。神社の向かいと、奥の榎列公民館側にも駐車場あり。

公共交通機関でのアクセス

各社高速バス「榎列(えなみ)」バスストップから徒歩10分

  • 三宮バスターミナル又は高速舞子から「福良」行きに乗車、約1時間
  • 福良バスターミナルから「舞子」行きに乗車、約20分

おのころ島神社の御朱印

大鳥居をくぐってすぐ右手に授与所があり、そこで御朱印をいただけます。御朱印帳に直書きしていただける御朱印はとてもシンプル。

御朱印の初穂料:500円

月替わり御朱印あります!

おのころ島神社には直書きの御朱印のほか、月替わり御朱印もあります!淡路島で月替わり御朱印を頒布しているのはおそらくここだけでは。

カラフルで毎月かわいいデザインですが手書きではなく印刷されたもので、日付のみその場で書いていただけます。印刷の御朱印はちょっと…という方はご注意ください。

月替わり御朱印が何種類あるかは月によってまちまち。2月は節分・バレンタイン・水仙があり、さらに節分は青鬼バージョンと赤鬼バージョンがあったので全部で4種類でした。

それぞれ数量限定、なくなり次第頒布終了なので、確実に拝受したいなら月始めに参拝するのがおすすめですよ。ちなみに、7日の参拝で水仙の御朱印は最後の1体でした。

月替わり御朱印の初穂料:1体500円

▼書置き御朱印の保管に便利です▼

おのころ島神社の御朱印帳

表はおのころ島神社のシンボル大鳥居と淡路島のイラスト、裏は「宝尽くし」というめでたい図案です。裏側に漢字で「自凝島神社」の社名入り。

御朱印帳の初穂料:2000円
▼カバーなしなので、必要な方はご用意ください。11cm×16cmの小さいサイズです。▼

おのころ島神社の社務所受付時間

おのころ島神社の社務所受付時間は9:00~17:00までとなっています。参拝は24時間可能。

おのころ島神社について

自凝島神社の概説

◎当神社は、古代の御原入江の中にあって、伊弉諾・伊弉冉尊の国生みの聖地と伝えられる丘にあり古くから、おのころ島と親しまれ、崇敬されてきた。古事記・日本書記によれば、神代の昔、国土創世の時に二神は天の浮き橋にお立ちになり、天の沼矛を持って海原をかき回すに、その矛より滴る潮が、おのずと凝り固まって島となる。これが自凝島である。

◎二神はその島に降って、天乃御柱を立て八尋殿を造り、男神は左から女神は右から御柱をめぐって、女神は『あなにやしえおとこを』(あなにやし=ああ美しきかな、えは嘆息の助詞)、男神は『あなにやしえおとめを』とのたまい、国産みをされたが、はじめ女神の方が男神を誘ったので成功しなかった。わが国の控えめな女性観が物語られている。

◎二神はそこで天神の命を請い、太占(うらない)に従って、今度は男神が女神を誘い、ふたたび御柱をめぐって国産みに成功することができた。

(自凝島神社由緒略記より引用)

古事記や日本書紀に登場する「おのころ島」はイザナギ・イザナミが最初に降り立った島ですが、場所については諸説あり、おのころ島神社もそのひとつです。

「おのずと凝り固まって島となる」という由来から、漢字表記だと”自凝島”神社となります。初見では読みにくいからか、ひらがなで「おのころ島神社」と表記されることが多いです。

現在は完全に内陸部ですが、昔はこのあたりは入り江でした。

おのころ島神社の社地は海に浮かぶ小島だったといわれています。今でも遠くから見るとこんもりとした丘で、田園風景の中に浮かぶ島っぽい雰囲気があります。

おのころ島神社の御祭神

御祭神は伊弉諾尊(イザナギノミコト)、伊弉冉尊(イザナミノミコト)の2柱で、おのころ島神社は縁結び夫婦円満の御利益で有名です。

最強の縁結びの神さまを祀る!

おのころ島神社は「最強の縁結びのパワースポット」といわれますが、その理由はイザナギ・イザナミ夫婦のほか菊理媛命が合祀されているから。

菊理媛命(キクリヒメノミコト・ククリヒメノミコト)
白山や全国の白山(はくさん)神社に祀られる白山比咩神(シラヤマヒメノカミ)と同神とされる。古事記・日本書紀の本文には登場せず、日本書紀の一書(第十)に一度だけ出てくる、イザナギとイザナミが口論となったときに仲裁した神さま。

”縁結びの神”イザナギとイザナミの仲をとりもったことから、キクリヒメは最強の縁結びの神さまといわれます。

ちなみに、イザナギ・イザナミが口論となった云々の場面は黄泉平坂(よもつひらさか、あの世の入り口)のくだりの模様。

イザナギが黄泉の国でうっかりイザナミの腐った体を見てしまい、怒ったイザナミに追いかけられて、黄泉平坂の入り口ででっかい岩越しに『お前の国の人間一日に1000人殺すからな!』とか言われているあたりです。

口論のレベルをはるかに超えてませんかね😂

その妻(=伊弉冉尊)と泉平坂(よもつひらさか)で相争うとき、伊奘諾尊が言われるのに、「私が始め悲しみ慕ったのは、私が弱かったからだ」と。
このとき泉守道者(よもつちもりびと)が申し上げていうのに、「伊弉冉尊からのお言葉があります。『私はあなたと、すでに国を生みました。なぜにこの上、生むことを求めるのでしょうか。私はこの国に留まりますので、ご一緒には還れません』とおっしゃっております」と。
このとき菊理媛神が、申し上げられることがあった。伊奘諾尊はこれをお聞きになり、ほめられた。そして、その場を去られた。

Wikipedia菊理媛神より引用)

これは本当に仲を取り持った…のか…?結局キクリヒメが何て言ったのか記述がなくて一切わからんけど、イザナギさんが納得して帰ったんなら…まぁええか😗

古事記のフワっとしたあらすじはこちらでどうぞ💁‍♀️

おのころ島神社の見どころ

おのころ島神社で個人的に気になる&おすすめの見どころを写真つきでご紹介します!参拝される前にチェックして参考になさってくださいね。

おのころ島神社のシンボル!赤い大鳥居

おのころ島神社といえば、やっぱりこの赤い大鳥居ですよね。

昭和57年(1982年)に建立されたもので高さ21.7mあるビッグサイズ、南向きに立っています。平安神宮(京都府)と厳島神社(広島県)と並び、日本三大鳥居に数えられています。

この大鳥居の脇に松葉が3つに分かれた珍しい「三鈷の松」があります。三鈷の松の落ち葉を持っていると金運が上がる御利益も。

「鶺鴒石」で縁結び

おのころ島神社の縁結びスポット、「鶺鴒(せきれい)石」も忘れずに。

伊弉諾命・伊弉册命の二神様は、正殿前にあるこの石の上につがいの鶺鴒が止まり夫婦の契りを交わしている姿を見て、夫婦の道を開かれ御子様をお生みになられました。

おのころ島神社公式ホームページより引用)

鶺鴒はイザナギ・イザナミに国生みのヒントを与えた鳥で、鶺鴒が止まっていた石がこれ。すげぇ。

石には紅白の綱が巻かれていて、この綱に触れることで縁結びのパワーをいただけますが、皆さまの状況によって綱の握り方などお作法が違います。

■新しい縁を結びたいとき(主に現在フリーの方)
白→赤の順に綱を握り、思いを込めて祈る
■今の絆を深めたいとき(カップル、ご夫婦の方)
一人での参拝:赤→白の順に綱を握り、思いを込めて祈る
パートナーと参拝:男性が赤、女性が白の綱を握り、手をつないで祈る
鶺鴒石での祈願法については現地にも案内板があるので、覚えなくてもOKですよ🙆‍♀️
鶺鴒石は拝殿のすぐ前にありますが、神社が推奨する参拝順路ではいちばん最後にお参りすることとなっています。順番を守りたい方はご注意ください。

厳かな拝殿

木々に囲まれているため、昼間でも少し薄暗い感じの拝殿(神楽殿)。伊勢神宮と同じ神明造です。平日だと参拝者も少ないため、静寂に包まれていて聖地感がすごい。

こちらが御本殿、近くまで行けます。

おのころ島神社には推奨されているお参り順路があるので要チェックです。ガムテープでぞんざいに貼られていましたが、順路は【①拝殿→②御神木→③八百萬神社→④鶺鴒石】となっています。

②の御神木は拝殿のすぐ右隣にありますよ。

御神木

こちらが「お参り順路②御神木」です。”御神木”と書かれた立て札と謎の建物があるだけで、御神木はどこやねん?と不思議に思いますよね🤔

中です、中。

「御神木」とは枯れてしまった夫婦松(こえ松)のことですが、何やら圧倒的な存在感がありました。左がおん松(男)、右がめん松(女)で、かつてはこの松を依り代として祭事が行われていたとか。

明治時代以前にすでに枯れていましたが、処分しようとしたところ”よくないことが起こった”そうです。なにそれこわい😨だからこうして丁重に保管されているんですね。

お賽銭がたくさん載っていますが、御神木に触れることはできません。

八百萬神社

御神木に続いて、「お参り順路③八百萬神社」へ。八百萬(やおよろず)神社は御本殿の奥にあります。参道は朱色の灯籠が規則的に並んでいて、いい雰囲気でした。

こちらが八百萬神社の社殿で、こちらではイザナギとイザナミの御子神をお祀りしています。「御子神」といっても、イザナギとイザナミの神生みから生まれた神々は全部で35柱もいます。

社殿はわりと小さめなので、御子神さまたちはぎゅうぎゅうにひしめき合ってそうですね😂

お参り順路としてはこの後社殿をぐるっと回って鶺鴒石へ向かいますが、途中に気になるものが…。

かすれていて読みにくいですが「この坂の下に安産のお砂所あり」と書いてあります。お参り順路にはないですが、気になったので行ってみました。

安産のお砂所

あまり知られていませんが、おのころ島神社には「安産のお砂所」という小さなお宮(産宮神社)があります。お砂所のちょうど上あたりに拝殿がありました。

自凝島神社の塩砂は、大八洲の国生みの故事である「天の沼矛」から滴り落ちた塩なので、安産の神様として妊婦さんが参拝し安産を御願いされています。

おのころ島神社公式ホームページより引用)

こちらも国生み神話が由来となっていて、イザナギとイザナミが海原をかきまわした「天の沼矛」からしたたり落ちた潮(塩砂)が最初に積もった地点がこの場所なんですって!国生みの聖地の、さらに始まりの場所ですね。

ここから国生みが始まったことから、安産の神として信仰されていとか。全国から安産祈願に来られているそうです👏

「おのころ五十鈴川沿い」を散策

安産のお砂所からはおのころ島神社の社地を一周する形で遊歩道が整備されています。せっかくなので、このまま一周してみました。

現在は水が流れていませんが、「おのころ五十鈴川」という川があります。これは自然の川ではなく、人工的な感じでした。水がないのは時期的なものですかね。

途中には「葦原国(あしはらのくに)分社」「天の浮橋(あめのうきはし)分社」があります。詳しくは後述しますが、現地まで行けない方はこちらでお参りしては。

一瞬階段かと思いましたが、古い鳥居が無造作に転がっていました。これは現在の大鳥居が建立される前の鳥居でしょうか。

この先に坂道があり、御神木のあたりに上がれるので順路通りにお参りを続けられますよ。

神話ゆかりの地あります!


おのころ島神社の周辺には「葦原国」「天の浮橋」という国生み神話にゆかりの場所もあります。どちらも徒歩圏内なので、おのころ島神社を参拝した後は行ってみては。

  • おのころ島神社⇒天浮き橋まで400m
  • おのころ島神社⇒葦原国まで800m

イザナギとイザナミが降り立った「天の浮橋」

おのころ島神社から400mくらいの場所にある「天の浮橋(あめのうきはし)」がこちら。木の鳥居と柵でしっかりと囲まれていました。

「天の浮橋」とは、国生み神話でイザナギとイザナミが最初に降り立った場所です。

「古事記」「日本書記」によれば、神代の昔国土創世の時に二神が降り立ったのが「天の浮き橋」で、天の瓊矛(あめのぬぼこ)で海原をかき回したとき、その矛より滴る潮がおのずと凝り固まって島となったのが自凝島であると伝えられている。

(現地案内板より引用)

この石が天の浮き橋…ですかね。厳重に木の柵で囲まれていましたが、ここに2人立つの無理じゃない?というスペースでした😂

淡路常盤草(明治時代に書かれた淡路の地誌)には「田園の細流に渡せる二三尺許の古石端なり」と記述があるそうで、”二三尺許(にさんじゃくばか)”は60cm~90cmくらい。大きさ的には合ってますね。

「天の浮橋」は民家と民家の間にあり、交通量が多い狭い道路沿いにあるので見学の際はくれぐれもご注意ください。車を停めるスペースはないので、おのころ島神社から徒歩推奨。

日本の国名の元になった「葦原国」

キャベツ畑の中にあるポツンと鳥居、これが「葦原国(あしはらのくに)」。天の浮橋と同じく、かなり小さなスペースでした。まわりは畑で民家も少なく、晴れていればいい感じの写真が撮れそうなスポットです。

古事記、日本書記によると「天(あめ)と地(つち)がひらけるはじめは、国土が浮き漂い遊魚が水の上に浮かぶであった。その中から葦芽(あしかび)のようなものが生じて神となり、国常立尊(くにのとこたちのみこと)ともうしました。・・・」以下、伊弉諾尊・伊弉諾尊までを神代七代(かみよななよ)と称します。
このようなことから、葦原国は、海辺に葦が茂っていて、その中に五穀豊穣の沃土があるという、古代伝承にもとづく日本国の別の呼名とされています。

(現地案内板より引用)

もう少し近寄ってみると…やっぱり何もない。

鳥居と、昔池だったようなくぼみと、大きな木があるだけでした。案内板を見てもここが何なのかいまいちわからず…。

こちらも淡路常盤草によると、「田間に方一二丈許葮葦の叢生たる處小祠あり天照大神を祭る云按するに是亦豊葦原瑞穂國我邦の惣名なるを」との記述があるそうです。
「豊葦原瑞穂國(とよあしはらのみずほのくに)」は日本の別名。あまりピンと来ないですが、昔はこのあたりに葦が生い茂っていたんですかね。「葦原国」の周辺に天照大神を祭るという祠っぽいものも見当たりませんでした。

葦原国の鳥居の奥には「葦原国」と書かれた石碑と歌碑が並んでいます。歌碑には「千早振る 神代の昔 あしはらを ひらきそめにし 国常跡(くにのとこあと)」と刻まれていました。

葦原国の周辺は農道で、普通車以上は通行できません。やはり徒歩で天の浮橋→葦原国→おのころ島神社というルートがおすすめです。

まとめ

おのころ島神社は国生み神話にゆかりの神社。イザナギとイザナミのほか、キクリヒメもお祀りされているため、縁結びのパワースポットとして有名です。神社の周辺には「天の浮橋」「葦原国」もあるので、合わせてお参りしてみては。

御朱印は直書きのほかにカラフルな月替わり御朱印も数種類あり、オリジナル御朱印帳もあるので御朱印めぐりが好きな方にもおすすめの神社ですよ。

大鳥居に比べると驚くほど境内はコンパクト。土日祝日や大型連休などはけっこう混み合うので、「聖地」の雰囲気を楽しみたい方は平日の参拝がおすすめです。

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